個人投資家が増えてきた昨今、投資を始める芸能人も増えています。
例えば、元AKB48の武藤十夢さんは「コアサテライト戦略」で資産運用をしています。コアサテライト戦略とは保有資産をコアとサテライトに分け、「コア(核)」は長期で低リスクの「守り」の投資をしながら「サテライト(衛星)」は個別株などでリターンを狙う攻めの投資をする手法です。
初心者から上級者まで取り入れられる方法です。経済学部出身で2級ファイナンシャル・プランナーの資格を持つ、金融リテラシーの高い武藤さんらしい投資と言えるでしょう。
本記事では、4人の投資家兼芸能人の投資を始めるきっかけや戦略・方法などを紹介していきます。
実は投資家!の芸能人
1.キャイ~ン天野ひろゆきさん
お笑い芸人キャイ~ンの天野ひろゆきさんは、投資家としても知られています。2013年には「ウドちゃんでもわかる マネー芸人・天野っちの『アマノミクス』的蓄財術」という投資入門本を出版しています。
天野さんは2008年のリーマン・ショックの後から株式投資を始めました。「投資といえば株式投資」というイメージから株式投資をスタートしました。家電が好きな天野さんは、電化製品のメーカーを中心に製品や経営者に注目しながら銘柄を選んでいるそうです。
2014年には都内のマンションで不動産投資をしていることも語っていました。2018年には不動産投資サイトで、連載もしており「マネー芸人」とも呼ばれています。
2.元AKB48・武藤十夢さん
元AKB48の武藤十夢さんは、女優でアイドルグループAKB48の元メンバーです。武藤さんは気象予報士と2級ファイナンシャル・プランナー技能士・防災士の資格を持っています。武藤さんは大学時代に経済学部で、FP資格を保有していることもありもともと投資に興味があったそうです。
2016年にマネー誌の企画をきっかけに株式投資を始めました。武藤さんは投資で「コアサテライト戦略」という手法を用いています。
コアサテライト戦略とは、資産をコア(核の部分)とサテライト(衛星)に分けて考えコアは長期で安定的な低リスクの投資、サテライトは短期で積極的な運用をします。コア部分は投資信託を積み立て投資、サテライト部分は個別株を購入しているそうです。個別株は日本株だけではなく、米国株も保有しています。
3.コウメ太夫さん
お笑い芸人のコウメ太夫さんは、不動産投資家としてオーナー業も行っています。2009年に5000万円のアパートを一棟購入し、2022年3月時点でも経営を続けながら月35万円の定期収入を得ているそうです。
コウメ太夫さんは親と持ち家に住んでいましたが、収入が不安定な職業のため「家の半分を賃貸したら」というアドバイスをもらいました。親に話したところ反対され、アパートを購入したそうです。不動産投資は「不動産会社と管理会社選びが重要」と語っています。
4.厚切りジェイソンさん
厚切りジェイソンさんは、日本でIT企業の役員として働きながら2014年にお笑い芸人としてデビューしました。IT企業役員兼芸人して活躍していますが、2021年11月に発売した「ジェイソン流お金の増やし方」が60万部を突破しました。
厚切りジェイソンさんは投資によりFIRE(Financial Independence, Retire Early)を達成したことを発表しています。FIREは直訳すると「経済的自立と早期リタイア」です。
一般的には投資の運用益だけで生活し、早期退職で自由な時間を得るという意味合いで利用されています。
「ジェイソン流お金の増やし方」で厚切りジェイソンさんが推奨している手法はインデックス投資です。節約をして支出を減らし、いざという時に必要なお金を除いて特定の指標と連動する動きを目指す投資信託を積み立てで購入します。
厚切りジェイソンさんは、最初S&P500種株価指数に連動する投資信託を積み立てで購入していました。しかし途中からVTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)に切り替えています。
VTIは米国株式市場全体の約4,000銘柄を投資対象とする「CRSP米国総合指数」と連動した動きを目指すETFです。VTIにはS&P500と違い中小企業が含まれており、中小企業は大企業より業績が伸びた際の時価総額の成長率が高いから切り替えたとのことです。「今まで購入した投資信託やETFは一度も売却したことが無い」とも語っています。
芸能人投資家から手法を学んでいこう
芸能人兼投資家4人を紹介してきました。
筆者自身は、武藤十夢さんと同じコアサテライト戦略で投資をしています。ただし「人におすすめできる投資」は厚切りジェイソンさんのようなインデックス投資と言えるでしょう。この記事を参考に、芸能人投資家の手法を学んでいきましょう。