3月末に決算を迎える水産・食品大手として知られる「ニッスイ」と「マルハニチロ」は、安定した配当と実用的な株主優待が魅力の銘柄です。
今回は、この2銘柄について、株主優待の権利確定日や内容、株価・配当の特徴を比較しながら分かりやすく解説します。
ニッスイ(1332)
ニッスイは、水産事業と食品事業の2つの事業をメインに行う企業です。水産事業では漁業から養殖、水産加工物の製造を行っており、食品事業ではおさかなソーセージなどの水産加工物の販売のほか、冷凍食品、惣菜、チルド食品など幅広い食品を国内外で展開しています。
また、事業規模は小さいものの、魚から採れる「EPA」や「DHA」などの医薬原料および機能性食品を製造・販売するファイン事業と、冷凍食品に関する倉庫・配送などの物流事業も行っています。
株価急上昇の理由は?
2026年2月時点の株価は約1300円です。2020年には新型コロナウイルスの影響で約400円前後まで下落しましたが、2023年頃から業績回復とともに株価も回復しました。食品販売の海外展開および養殖技術の高度化により、2026年度の業績は過去最高水準となる見込みです。
株主優待は自社商品詰合せ
ニッスイの株主優待は、毎年3月末の権利確定日に、500株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、自社商品詰合せです。
贈呈される自社商品の内容は、例年水産加工物のびん詰・缶詰などで、毎年7月頃に配送されます。保有株数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

配当金がもらえるのはいつ?
2026年度の配当金は、9月末の中間配当で14円、3月末の期末配当で14円の、年間1株当たり28円となる予想です。この金額は、2025年度と同じ金額を維持しており、2015年度に3円へ減配して以降、一度も減配していません。
なお、ニッスイは配当方針として、「安定的な配当かつ3年間の総還元性向40%以上」を掲げています。
ニッスイの利回り
1株1300円で500株購入した場合、投資金額は65万円です。配当金は1万4000円なので、配当利回りは約2.2%になります。また、株主優待として約3000円相当の自社商品詰合せが贈呈されるため、優待利回りは約0.5%、配当と優待を合わせた利回りは約2.6%です。
保有株数に応じた、配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。

マルハニチロ(1333)
マルハニチロは、水産資源事業、食材流通事業、加工食品事業の3つの事業を行う企業です。水産資源事業では漁獲・買付・養殖などを行っており、食材流通事業では水産物のほか、畜産物や農産物も国内外に卸売・流通しています。
加工食品事業では、冷凍食品やレトルト食品、缶詰などを製造しており、漁獲・養殖から加工、流通、販売まですべて自社で一貫して行っています。
株価急上昇の理由は?
2026年2月時点の株価は約1400円です。ニッスイと同様に2020年には新型コロナウイルスの影響で、約700円前後で低迷しました。しかし、2024年度の配当が高利回り水準になると発表されると、株価は約1000円前後まで急上昇し、さらに2025年には累進配当や株式分割、社名変更など様々な計画を打ち出し、その期待から株価は右肩上がりを続けています。
株主優待は2028年までの期間限定
マルハニチロの株主優待は、社名変更を記念して導入され、2026年3月から2028年3月まで3年間の期間限定です。毎年3月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数に応じて、オリジナルギフトカードもしくは自社商品が贈呈されます。
贈呈される自社商品は、公式通販サイト「マルハニチロダイレクト」を通じて選択でき、6月上旬頃に案内チラシが郵送されます。保有株数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

配当金がもらえるのはいつ?
2026年度の配当金は、9月末の中間配当で16.67円、3月末の期末配当で20円の、年間1株当たり36.67円となる予想です。この金額は、2025年度と同じ金額を維持しており、2018年度の13.33円以降、一度も減配していません。
なお、マルハニチロは2026年3月から2028年3月までの配当方針として、「配当性向30%以上の累進配当」を掲げています。
マルハニチロの利回り
1株1400円で100株購入した場合、投資金額は14万円です。配当金は3667円なので、配当利回りは約2.6%になります。また、株主優待として約500円相当のオリジナルギフトカードが贈呈されるため、優待利回りは約0.4%、配当と優待を合わせた利回りは約3.0%です。
保有株数に応じた配当と優待を合わせた利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。

まとめ
ニッスイは、安定した業績に支えられた配当と、自社商品が届く株主優待が特徴で、長期保有向きの銘柄といえます。
一方、マルハニチロは、累進配当方針と期間限定の株主優待、社名変更など様々な計画により期待感の高い銘柄となっています。
どちらも食品株ならではの安心感があり、安定収入を重視する投資先として検討してみてはいかがでしょうか。


