地方創生が話題のなか個人でできることは?今日から始められる地域活性化のアクションを解説

「地方の活性化に貢献したいけれど、個人に何ができるのだろう?」そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。


少子高齢化や人口流出が進むなか、2050年までに744の自治体が消滅する可能性があると試算されています。全国的に「地方創生」の取り組みが求められていますが、行政の施策だけでは解決が難しく、個人の力がますます重要になっています。


地方の魅力を発信する人が少なければ、観光客も増えません。地元産業の活性化に関わる人がいなければ、仕事が減り、さらに若者が流出してしまいます。「自分には関係ない」と思っているうちに、あなたの故郷も衰退してしまうかもしれません。


しかし、個人でもできることは意外に多く、一人ひとりの行動が地域を変える力になります。本記事では、「個人でできる地方創生の具体策」を成功事例とともに紹介します。「地方創生は難しそう」と思っている方も、今日から始められる内容です。ぜひ、本記事を参考にしてみてください。



地方創生とは?なぜ今、個人の力が必要なのか?

地方創生とは、地域の活力を取り戻し、持続可能な社会を実現するための取り組みのことです。


日本では都市部への人口集中が進み、地方では若者の流出や高齢化が深刻な問題となっています。政府は将来の人口推移を予測し、「消滅可能性都市」の試算を発表しています。このまま地域の人口減少が続けば、経済の衰退や伝統文化の消滅につながる恐れがあります。


かつては地方創生といえば、自治体の政策や大企業の投資によって進められるものでした。しかし、政府の取り組みだけでは限界があり、現在では個人の行動が地域活性化の大きな力になると注目されています。SNSの普及やリモートワークの増加により、都市に住みながら地方と関わることが可能になったからです。


私たち個人が地方創生のためにできることを、次章で具体的に解説します


個人でできる地方創生のアクション5選

地方創生に関わる方法は決して難しくありません。今日からすぐに始められるアクションを5つ紹介します。


①地元の魅力をSNSで発信する

SNSを活用して、地域の魅力を発信するのは効果的な方法です。


・地元の美しい風景や観光スポットを紹介する

・おすすめの飲食店や特産品を投稿する

・地域のイベント情報をシェアする


InstagramやX(旧Twitter)を活用すると、多くの人に情報が届きやすくなります。「#〇〇町グルメ」「#〇〇観光」などのハッシュタグをつけることで、観光客や移住希望者の目に留まりやすくなります。


自分の住んでいる街の魅力をSNSで発信して、まだ知らない人に届けてみるのはいかがでしょうか。


②地域の特産品を購入・紹介する

地方の特産品を購入し、SNSやブログで紹介するだけでも地域経済の活性化に貢献できます。最近では「ふるさと納税」を活用して、地域の特産品を楽しむ人も増えています。


また、クラウドファンディングを通じて地方の商品を応援するのも一つの方法です。たとえば、埼玉県春日部市では「みんなで西鉄春日原駅の壁面をつくろうプロジェクト」が実施されました。目標額100万円に対し260万円以上が集まり、市内の小学生がデザインした壁紙が制作されました。


このように、地域の特産品を購入したり、クラウドファンディングで応援したりすると、地域経済を活性化できます。


③移住や二拠点生活を考える

近年、都市と地方の2つの拠点を持つ「二拠点生活」や、地方に完全移住する人が増えています。自治体によっては移住支援金や住宅補助制度があるため、興味のある人は情報をチェックしてみましょう。


また、移住するハードルが高いと感じるなら「お試し移住」や「ワーケーション」などの制度を活用し、実際の生活を体験しながら地域とのつながりを作るのもおすすめです。


④地域のイベントやボランティアに参加する

地域で開催されるイベントやボランティア活動に参加することで、地元の人々とつながることができます。


・地元のマルシェやお祭りで運営を手伝う

・観光案内ボランティアとして活動する

・町おこしのプロジェクトに参加する


最近では、オンラインで参加できる地方創生イベントも増えており、遠方からでも関わることが可能です。


⑤地域で起業・副業を始める

地方での起業や副業は、地域経済の活性化に大きく貢献します。


・空き家を活用してカフェや宿泊施設を開業

・オンラインショップで地元の特産品を販売

・リモートワークを活用して地方で仕事をする


政府や自治体が提供する「地域おこし協力隊」や「起業支援金」を活用すれば、資金面のサポートを受けながらチャレンジできます。


また、また、副業として地方企業の事業課題解決に挑戦できる「サンカク」などのビジネスマッチングサイトを活用するのも一つの手です。都市部にいながらも地方企業の課題解決に貢献できます。


都市部に住みながらでも地域に貢献できることはあるため、まずは自分のスキルや経験を活かして何かサポートできることはないか探してみてはいかがでしょうか。



地方創生に関わるための最初の一歩|小さな行動が未来を変える

「地方創生に興味はあるけれど、何から始めればいいのかわからない…」そんな方も多いのではないでしょうか。しかし、大きなことをしなくても、小さなアクションの積み重ねが地域を変えていきます。


まずは、できることから一歩を踏み出してみましょう。以下は、具体的なアクション例です。


・地域の情報を調べる(自治体のHPやSNSをチェック)

・地元の特産品を購入する(お取り寄せやふるさと納税を活用)

・週末旅行で地方を訪れ、現地の人と交流する

・SNSで地域の魅力を発信する(写真や体験談をシェア)

・地域イベントやボランティアに参加する(お祭り・ワークショップなど)


SNSで魅力を発信したり、特産品を購入したりといった身近なアクションでも、地域の活性化につながります。移住や起業などの大きな挑戦でなくても、あなたの興味や好きなことを活かして、地域とつながる方法はたくさんあります。


「自分にできることから始めよう」という意識を持ち、1つ行動を起こしてみるのが重要です。その小さな行動が、地域を元気にする大きな力になります。


独立系ファイナンシャルプランナー

藤崎 竜也

「独立系ファイナンシャルプランナーとして執筆業を中心に活動中。2019年から教育資金や老後資金を蓄えるために投資を始める。実体験をもとに、専門用語をわかりやすく解説するのが得意。2級ファイナンシャル・プランニング技能士資格を取得し、現在は金融ジャンル(資産運用・投資・不動産・保険)をメインに執筆している。

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