香港大引け:4日続落、6カ月ぶり安値 米利上げ打ち止め期待が後退

週明け29日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日続落。終値は前営業日比1.04%安の18551.11ポイントだった。中国企業指数は1.30%安の6251.04ポイント。メインボードの売買代金は概算で1104億8000万HKドル。


ハンセン指数は、前週末の米株高を受けて高く寄り付いたものの、次第に上値を切り下げる展開。米利上げ打ち止め期待が後退して幅広いセクターで売りが優勢となり、終値は昨年11月29日以来6カ月ぶりの安値圏だった。5月26日に発表された米4月個人消費支出(PCE)コア指数は前月比0.4%と前月分や市場予想の0.3%を上回り、前年比でも4.7%と前月分と予想の4.6%を上回った。米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標だけに、金融引き締めが続くとの見方が広がった。中国の景気減速への根強い警戒感も相場の重荷だった。


ハンセン指数構成銘柄では、生活情報アプリ運営の美団(03690)が8%超下げ、中国インターネットサービス大手のテンセント(00700)も大きく売られた。スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(02382)、スポーツ用品の李寧(02331)、電動工具の創科実業(00669)、製薬の石薬集団(01093)の下げもきつい。半面、オンラインゲームのネットイース(09999)が急上昇。ハイテク株の百度(09888)とSMIC(00981)、レノボグループ(00992)、繊維株の申洲国際集団(02313)も大幅高だった。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は1.19%安の3647.26ポイントと4日続落。中国ミニブログ最大手のウェイボー(09898)やデーターセンターの万国数拠(09698)、ショート動画の快手科技(01024)が安い。一方、スマートフォン部品・受託製造大手のBYDエレクトロニック(00285)、顔認証システムのセンスタイム(00020)などが買われた。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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