香港大引け:反落、半年ぶり安値 エネルギー資源株に売り

31日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.94%安の18234.27ポイントだった。中国企業指数は1.92%安の6163.34ポイント。メインボードの売買代金は概算で1709億5000万HKドルと高水準だった。


ハンセン指数は前日比1%近く下げて寄り付き、中盤にかけて下げ幅を拡大。終盤は心理的節目の18000ポイントが意識されて値をやや戻したものの、終値ベースで昨年11月29日以来およそ6カ月ぶりの安値を更新した。中国国家統計局が朝方に発表した2023年5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想から下振れしたことで、中国景気の減速を意識した売りが幅広いセクターで膨らんだ。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制を重視して利上げを続けるとの見方が広がり、投資家がリスク回避姿勢を強めたことも重しとなった。


ハンセン指数構成銘柄では、エネルギー資源株のCNOOC(00883)とペトロチャイナ(00857)、シノペック(00386)、中国神華能源(01088)、ネット株の美団(03690)と百度(09888)、JDドットコム(09618)が大きく売られた。オンラインゲームのネットイース(09999)、アルミメーカーの中国宏橋(01378)、香港不動産大手の恒基兆業地産(00012)は大幅に続落。一方、前日に下げた半導体ファウンドリーのSMIC(00981)が高い。公益事業の長江インフラ(01038)、自動車販売の中升集団(00881)も買われた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.04%安の3626.73ポイントと反落。ミニブログのウェイボー(09898)、顔認証技術のセンスタイム(00020)、動画プラットフォームのビリビリ(09626)が急反落した。半面、前日安かったトリップ・ドットコム(09961)が買い直された。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

村山 広介の別の記事を読む

人気ランキング

人気ランキングを見る

連載

連載を見る

話題のタグ

公式SNSでも最新情報をお届けしております