香港大引け:続落、国際金融銘柄と大型ネット株の下落が重荷

28日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比0.23%安の20622.68ポイントだった。中国企業指数は0.13%安の7082.58ポイント。メインボードの売買代金は概算で901億9000万HKドル。


ハンセン指数は小高く寄り付いた後、序盤は前日終値を挟んで一進一退の展開。米連邦準備理事会(FRB)のパウエルFRB議長が米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で今後の利上げペースを緩める可能性を示唆したことで、金融引き締めに伴う米景気悪化への警戒感が後退。ただ、利上げ加速による利ざや拡大期待で買われていた国際金融銘柄は下落した。大型ネット株のアリババ集団(09988)と美団(03690)の続落もハンセン指数を押し下げ、中盤以降は下値支持線として意識された10日移動平均(大引け時点で20664.05ポイント)の付近で推移した。


ハンセン指数構成銘柄では、アジア保険会社のAIAグループ(01299)や、英金融大手のHSBC(00005)と子会社のハンセン銀行(00011)が売られた。中国本土系銀行の招商銀行(03968)も安い。アリババ集団と同業のJDドットコム(09618)、自動車メーカーの吉利汽車(00175)はともに続落した。一方、前日に20%超下落した碧桂園服務(06098)は大幅に反発。カジノ株の銀河娯楽(00027)とサンズ・チャイナ(01928)、医薬品株の石薬集団(01093)も買われた。


ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は0.35%高の4552.54ポイントと反発。スマートフォン組立受託のBYDエレクトロニック(00285)、画像処理システムのセンスタイム(00020)が急上昇した。一方、電気自動車メーカーの理想汽車(02015)と小鵬汽車(09868)がさえない。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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