香港大引け:3日ぶり反落、利益確定売り優勢 FOMC前に商い低調

5日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに反落。終値は前日比1.57%安の19110.38ポイントだった。中国企業指数は1.87%安の6489.94ポイント。メインボードの売買代金は概算で868億8000万HKドル。


ハンセン指数は安く寄り付き、中盤までは次第に下げ幅を拡大。終盤は10日移動平均(大引け時点で19090.61ポイント)近くで下げ渋ったものの、結局この日の安値圏で終えた。前日は終値ベースで6月20日以来2週間ぶりの高値を連日で更新しただけに、幅広いセクターで利益確定売りが先行した。人民元相場の下落も投資家心理を悪化させた。オフショア人民元(CNH)は午前に一時1米ドル=7.22元台に上昇したものの、午後には7.25元台に落ち込んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録公表を前に、結果を見極めたい投資家は積極的な買いを手控えたもようで、商いは低調だった。


ハンセン指数構成銘柄では、ネット株の美団(03690)とアリババ集団(09988)、金融株のAIAグループ(01299)と招商銀行(03968)が売られ、相場の重荷だった。スポーツ用品の李寧(02331)と自動車販売の中升集団(00881)は大幅に反落。不動産業の碧桂園服務(06098)と碧桂園(02007)、医薬品株の翰森製薬(03692)も安い。一方、海運の東方海外(00316)が大幅に続伸。パソコン大手のレノボグループ(00992)、石油大手のCNOOC(00883)も上げた。


そのほか、画像認識システムのセンスタイム(00020)が4.52%安と連日で大幅下落した。一方、チャイナ・レアアース(00769)が急伸。中国が半導体などの素材になるガリウムなどを輸出規制の対象にしたことで、同様に産出が中国に偏在する戦略物資のレアアースの関連銘柄に思惑買いが入ったもよう。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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