NYダウ129ドル安と4日ぶりに反落 タカ派的なFOMC議事要旨を嫌気

5日のNY株式相場は反落。取引時間午後に公表された6月13-14日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で大半のメンバーが年内の利上げに積極的だったことで、利上げの長期化懸念が再び強まった。


ダウ平均は終日マイナス圏で推移し、129.83ドル安(-0.38%)で終了。S&P500も0.20%安で終了し、ともに4日ぶりに反落した。

ハイテク株主体のナスダック総合は朝方に0.20%高まで上昇したが、0.18%安で終了し、3日ぶりの反落となった。


S&P500の11セクターはコミュニケーション、公益、不動産など4セクターが上昇した一方、素材、資本財、IT、エネルギー、金融など7セクターが下落した。


ダウ平均採用銘柄はボーイング、セールスフォースが1%超上昇した一方、インテルが3.30%安となったほか、3M、ゴールドマン・サックスが2%超下落し、ナイキ、JPモルガン・チェース、キャタピラーなども1%下落した。


前日が独立記念日の祝日で、休場明けの取引となったが、タカ派的なFOMC議事要旨が重しとなった。

朝方発表された米5月製造業新規受注は前月比+0.3%と予想の+0.8%を下回る弱い結果となったが、CMEのフェド・ウォッチが示す7月FOMCでの0.25%の利上げ確率は前日の87%から89%に上昇した。


今週は木曜日に6月ADP民間部門雇用者数、6月ISM非製造業総合指数(PMI)、 5月JOLTS求人件数などが発表されるほか、週末7日には注目の6月雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金)が発表予定で、引き続き経済指標が焦点となりそうだ。




国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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