年利3%の投資利回りは初心者にとってどのくらいの難易度か疑問に思いますよね。長期投資であれば比較的達成しやすい数字であり、大きなリスクを取らなくても問題ありません。
本記事では年利3%の意味や具体的な投資手法について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
年利3パーセントとはどういう意味?具体的な計算方法を解説
年利3パーセントとは、株式や債券に投資した元本に対して1年間で3パーセントに相当する利益が出た状態のことを指します。たとえば、投資元本100万円を運用したときに年利3%の利益が出たとすると、1年後の資金は103万円です。
また2年目以降は増えた投資元本に対して、さらに3%ずつ増えていく計算ですので、雪だるま式に資産が増えていきます。100万円を年利3%で10年間運用すると、約134万円へと増える計算です。
年利3パーセントの難易度はどのくらい?長期投資目標としては達成しやすい数字
年利3パーセントは投資の世界に限定すると、比較的達成しやすい数字だといえます。以下画像は金融庁が公開している、国内外の株式・債券に毎月積立投資したときの運用結果です。
画像引用元:NISA早わかりガイドブック|金融庁
株式をはじめとする金融商品は市場で売買を繰り返しており、価格は常に上下を繰り返しているので、短期的にはマイナスになるリスクを抱えています。
保有期間が5年未満のときは10~15%ほど元本割れのリスクを抱えていますが、20年の運用期間においては100%がプラスの結果でした。なお、年利に換算すると2~8パーセントの収益結果です。
年利3パーセントの収益を求めるなら、以下3点を守って運用を続けるのが大切です。
・15年以上の長期投資を続ける
・毎月一定額を投資し続ける(ドルコスト平均法)
・複数の資産(株式・債券・REITなど)に分散投資する
年利3パーセントを投資信託で達成する方法
投資信託とは、投資家たちが購入した資金を集めて専門家が株式や債券などを自動で買い付けて、運用してくれる金融商品のことです。投資信託は大きく分けると以下2つに分けられます。
・インデックスファンド:市場の株価指数に連動する(手数料が安い)
・アクティブファンド:市場の株価指数を上回ることを目指す(手数料が高い)
年利3パーセントを実現するなら、手数料の安いインデックスファンドを選ぶのがおすすめです。個人投資家からも人気がある、3種類のインデックスファンドにおける10年間の平均リターンについて、以下の表にまとめました。
ここ数年の日本市場や米国経済が好調だった影響から、10年間の平均リターンは10%を超えています。もちろん将来的に現在の価格より値下がりするリスクはありますが、いずれも長期保有するのに優れた金融商品です。
年利3パーセントを債券投資で達成する方法
債券とは、国や企業などが投資家から資金を調達するため、発行する金融商品のことです。新規発行された債券を購入すると、保有中に利子を受け取れ、期間の終了日に全額戻ってきます。つまり、購入したタイミングで満期日までのリターンが確定する金融商品なのです。
国内債券は日本の長期金利が低いので、年利3パーセントを超えるのは難しいです。したがって、米ドル建て債券を中心に購入すれば比較的達成しやすい数値といえます。
国内のネット証券でもSBI証券や楽天証券などで、米国債を中心に利回り4%以上の商品が購入できます。ただし、米ドル建てであるため為替の影響を受けるので、購入時より大きく円高に動くと利回りが少なくなる点に注意しなければいけません。
年利3パーセントを株式投資で達成する方法
本記事で紹介する投資方法のうち、もっとも大きなリターンが期待できますが、反対に元本割れのリスクもあるのが株式投資です。企業の業績によって株価に大きな値動きがあるため、毎年安定したリターンを得るには企業分析と情報収集が欠かせません。
比較的安定したリターンを達成したいなら、プライム市場に上場している配当金の金利3%以上の銘柄を複数組み合わせるのがおすすめです。将来の成長株に投資するのも良いですが、企業分析しても思ったより株価は上がらない可能性があります。
年利3パーセントの運用シミュレーション
年利3パーセントで毎月5万円を20年間の期間で積立投資した場合のシミュレーション結果については、以下の表にまとめました。
参照:つみたて投資シミュレーション|三菱UFJ アセットマネジメント
また、元手資金100万円を年利3パーセントで20年間運用を続けたときの結果は、以下のとおりです。
参照:つみたて投資シミュレーション|三菱UFJ アセットマネジメント
投資資金がそれほど多くなくても、年利3パーセントで20年以上投資を続けると運用益は大きく増える計算です。ぜひ無理のない範囲で投資を始めてみてください。