31日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅ながら3日ぶりに反発。終値は前日比0.03%高の19954.39ポイントだった。中国企業指数は0.36%高の6865.12ポイント。メインボードの売買代金は概算で1365億5000万HKドル。
ハンセン指数は荒い値動きとなった。前日比2%近く下げて寄り付いたが後場に切り返し、一時は心理的節目の20000ポイントを上抜けた。終盤は前日終値付近の狭いレンジでもみ合い、かろうじてプラス圏で引けた。世界経済の減速懸念が強まるなか、中国共産党が幹部人事を決める第20回党大会を10月16日から開催すると伝わったことで、中国が景気刺激策を増強するとの期待が高まった面があった。前日の米国株式相場ときょうの中国本土相場が下げた半面、きょうの米ダウ平均先物が上昇し、投資家心理を支えた。セクター別では、情報技術と医療・ヘルスケアが買われた半面、エネルギー、工業、素材が売られた。
ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株の美団(03690)とテンセント(00700)が買われ、相場を支えた。前日安かった海底撈国際(06862)、李寧(02331)、阿里健康(00241)、石薬集団(01093)はそろって大幅に反発。カジノ株のサンズ・チャイナ(01928)も高い。一方、電気自動車メーカーのBYD(01211)の下げがきつい。大株主の米バークシャー・ハザウェイが、24日に初めて一部持ち株を売却したことが嫌気された。不動産株の碧桂園(02007)と九龍倉置業地産(01997)も安い。自動車販売の中升集団(00881)、中国民営自動車メーカーの吉利汽車(00175)は続落した。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は1.09%高の4273.68ポイントと3日ぶりに反発。センスタイム(00020)が7%近く上げたほか、衆安在線財産保険(06060)、キングソフト(03888)の大幅上昇が目立った。半面、前日大引け後に2022年6月中間決算を発表した百度(09888)が大きく売られた。