(31日終値)
ドル・円相場:1ドル=138.96円(前営業日比△0.17円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=139.70円(△0.71円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0054ドル(△0.0039ドル)
ダウ工業株30種平均:31510.43ドル(▲280.44ドル)
ナスダック総合株価指数:11816.20(▲66.94)
10年物米国債利回り:3.19%(△0.09%)
WTI原油先物10月限:1バレル=89.55ドル(▲2.09ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1726.2ドル(▲10.1ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比) ▲3.7% ▲1.2%
8月ADP全米雇用報告 13.2万人 26.8万人・改
8月米シカゴ購買部協会景気指数 52.2 52.1
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは3日続伸。欧州時間発表の8月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が前年比9.1%上昇と予想の9.0%上昇を上回り、過去最高を記録すると、来週8日の欧州中央銀行(ECB)理事会で通常の3倍にあたる0.75%の利上げが実施されるとの観測が高まりユーロ買いが優勢となった。市場では「月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだユーロ買いのフローが観測された」との声も聞かれ、前日の高値1.0055ドルを上抜けて一時1.0079ドルまで上値を伸ばした。
ただ、26日の高値1.0090ドルがレジスタンスとして意識されるとやや伸び悩んだ。2時30分過ぎには1.0036ドル付近まで下押しした。
・ドル円は4日続伸。8月ADP全米雇用報告で民間部門雇用者数が13.2万人増と予想の30.0万人増を下回ったことが伝わると一時138.45円付近まで値を下げたものの、下押しは限定的だった。
米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの観測が強まる中、米10年債利回りが一時3.1945%前後と6月28日以来約2カ月ぶりの高水準を更新。円売り・ドル買いがじわりと強まり、欧州時間の高値138.89円を上抜けて139.00円まで上値を伸ばした。
なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するメスター米クリーブランド連銀総裁はこの日、「インフレ沈静化のために2023年初めまでにFF金利を4%超の水準に引き上げて、その後しばらくは据え置く必要がある」と述べ、「23年中の利下げはない」との予想を明確に示した。
・ユーロ円も4日続伸。ユーロ圏インフレ率が過去最高を記録したことで、ECBの大幅利上げ観測が高まると全般ユーロ買いが進行。取引終盤はドル円の上昇につれた買いが入り、一時139.73円と7月26日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。
ユーロ円以外のユーロクロスも堅調だった。ユーロ豪ドルは1.4697豪ドル、ユーロNZドルは1.6440NZドル、ユーロポンドは0.8654ポンド、ユーロカナダドルは1.3207カナダドル、ユーロスイスフランは0.9835スイスフランまで値を上げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続落し、7月18日以来約1カ月半ぶりの安値となった。足もとの相場急落を受けて短期的な戻りを期待した買いが先行したものの、買い戻しが一巡すると下げに転じた。FRBによる金融引き締めが長期化するとの観測が強まる中、米景気の悪化を懸念した売りが優勢となった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も4日続落し、7月26日以来約1カ月ぶりの安値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは下落。FRBとECBによる大幅利上げ観測を背景に、債券売りが優勢となった。利回りは一時3.1945%前後と6月29日以来約2カ月ぶりの高水準を付けた。
・原油先物相場は続落。欧米の大幅利上げ観測による景気後退への懸念が相場の重しとなった。また、アジア時間に公表された中国の8月製造業PMIが2カ月連続で景況感の分水嶺となる50を下回り、同国景気の先行き不安が意識されたことも売り材料視された面がある。
・金先物相場は4日続落。米金融引き締め政策の長期化が意識されるなか、連日で米長期金利が上昇しており、金相場の重しとなっている。