香港大引け:小幅に4日続落、方向感欠く テンセントに売り

6日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に4営業日続落。終値は前日比0.12%安の19202.73ポイントだった。中国企業指数は0.33%安の6555.80ポイント。メインボードの売買代金は概算で822億1000万HKドル。


ハンセン指数は小高く寄り付いた後、前日終値を挟んで一進一退の展開。強弱材料が入り混じり、相場の方向感を欠いた。世界景気の減速に対する根強い警戒感が相場の重荷だった。欧米の金融引き締め長期化が懸念されたほか、ロシアが天然ガスの主要パイプライン「ノルドストリーム」を通じた欧州向け供給の停止を延長したことで、エネルギーの供給不足と価格高騰への警戒感が広がった。ただ、下値を売り込む動きは限定的。前日終値は3月15日以来およそ5カ月半ぶりの安値圏とあって、自律反発を見込む買いが入った。中国人民銀行(中央銀行)が5日、外貨の預金準備率を15日付で引き下げると発表し、きょうの中国本土相場が上昇したことも投資家心理を支えた。


ハンセン指数構成銘柄では、中国インターネットサービス大手のテンセント(00700)が売られて相場全体を押し下げた。火鍋チェーンの海底撈国際(06862)は大幅に反落。阿里健康(00241)、東方海外(00316)、招商銀行(03968)が大幅に続落した。半面、中国本土不動産株の碧桂園(02007)、碧桂園服務(06098)、龍湖集団(00960)、華潤置地(01109)、中国海外発展(00688)がそろって大きく買われ、一定の下支えとなった。


ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は0.07%高の4066.83ポイントと4営業日ぶりに小反発。スマートフォン組立受託のBYDエレクトロニック(00285)、企業向けクラウドサービスの金蝶国際ソフト(00268)、電気自動車メーカーの蔚来集団(09866)が高い。一方、医薬品ネット通販の京東健康(06618)、オンライン読書サービスの閲文集団(00772)が売られた。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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