香港大引け: 反落、薬明生物技術が急落 米バイオ産業政策を警戒

週明け13日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に反落。終値は前営業日比0.18%安の19326.86ポイントだった。中国企業指数は0.07%高の6633.05ポイント。メインボードの売買代金は概算で949億8000万HKドル。


ハンセン指数は小動きで始まり、序盤で上げ幅を拡大。ただ、10日移動平均(大引け時点で19396.93ポイント)を超える水準では上値が重く、大引けにかけて下げに転じた。医薬品開発受託の薬明生物技術(02269)の急落が相場の重荷だった。バイデン米政権が米国のバイオテクノロジー産業の発展を促す行政命令に署名し、中国の先端バイオ製造インフラへの依存を減らすとの報道を受け、嫌気した売りが膨らんだ。セクター別では医療・ヘルスケアが大きく売られた半面、消費財、通信、コングロマリットが買われた。


薬明生物技術は前営業日比約20%安となり、1銘柄でハンセン指数を79ポイント押し下げた。中国ネット通販大手のJDドットコム(09618)、アジア保険会社のAIAグループ(01299)も下落。前週末に高かった不動産株の碧桂園(02007)と碧桂園服務(06098)、医薬品株の石薬集団(01093)は大幅安だった。一方、豚肉大手の万洲国際(00288)、パソコン大手のレノボグループ(00992)、スポーツ用品の安踏体育用品(02020)、火鍋チェーンの海底撈国際(06862)が大幅に続伸した。


ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は0.20%安の4069.20ポイントと反落。画像認識システムのセンスタイム(00020)とヘルステック大手の平安健康医療科技(01833)の下げがきつい。一方、電気自動車の蔚来集団(09866)、スマートフォン部品・受託生産大手のBYDエレクトロニック(00285)が高い。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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