先週は主要3指数がそろって2週続伸し、取引時間中と終値の史上最高値を更新
先週の米国株式市場ではダウ平均が2.20%高、S&P500が1.92%高、ナスダック総合が2.31%高とそろって2週続伸となりました。
ホワイトハウスのレビット大統領報道官が、トランプ米大統領が29日木曜日に韓国で中国の習国家主席と会談すると発表したことで米中貿易摩擦懸念が和らいだことや、決算発表が総じて市場予想を上回ったことに加え、米9月消費者物価指数(CPI)が予想を下回る伸びにとどまったことで利下げ期待が高まったことも支援となりました。
ダウ平均は21日と24日に取引時間中と終値の史上最高値を更新し、S&P500とナスダック総合も24日に取引時間中と終値の史上最高値を更新しました。
ダウ平均は終値で初めて47000ドルの大台を突破しました。
月初来ではダウ平均が1.74%高、S&P500が1.54%高とともに6カ月続伸ペースとなり、ナスダック総合は2.40%高と7カ月続伸ペースとなりました。

第3四半期決算発表は好調続く インテュイティブ・サージカル、GM、フォード、3Mなどが大幅高
10月9日からスタートした第3四半期決算発表は、先週はS&P500採用の87銘柄が発表を終え、そのうち87%の76銘柄で調整後一株当たり利益が市場予想を上回りました。
予想を上回る決算や通期見通し引き上げが好感されたロボット手術のインテュイティブ・サージカルが週間で22.5%高と急伸したほか、ゼネラル・モーターズ(GM)、ハリバートン、ラスベガス・サンズ、フォード・モーター、ダウ、RTX、スリーエム(3M)なども利益が予想を上回り、週間で2桁高となりました。
一方、決算やガイダンスが嫌気されたモリナ・ヘルスケアー、デッカーズ・アウトドアが週間で2桁安となったほか、ブラジルでの税務係争費用が利益を圧迫したネットフリックスも8%超下落しました。
インテュイティブ・サージカルが急伸 強い決算や通期見通し引き上げを好感
「ダ・ビンチ・サージカル・システム」などのロボット手術設備メーカー米インテュイティブ・サージカル(ISRG)が10月21日引け後に発表した2025年第3四半期(7-9月)決算は、売上高が前年同期比22.9%増の25億500万ドルとなり市場予想の24億400万ドルを上回りました。
純利益が同29.6%増の8億6720万ドルとなり、調整後の一株当たり利益は2.40ドルと市場予想の1.98ドルを大幅に上回りました。
2025年通期については「ダ・ビンチ・サージカル・システム」の売上高が前年比17.0-17.5%増加するとし、15.0-17.0%増とした従来見通しを引き上げました。
株価は22日の取引で一時、前日比87.11ドル高(+18.82%)の549.85ドルまで上昇し、64.29ドル高(+13.89%)の527.03ドルで終了。
翌23日の取引でも4.61%高と大幅続伸し、週間では22.50%高となり、年初来では4.70%高となりました。

ネットフリックスが大幅安 ブラジルでの税務係争費用が利益を圧迫
米動画配信サービス大手のネットフリックス(NFLX)が10月21日引け後に発表した2025年第3四半期(7-9月)決算は、売上高が前年同期比17.2%増の115億1000万ドルとなり市場予想の115億1400万ドルをわずかに下回りました。
純利益が同7.7%増の25億4700万ドルとなり、調整後の一株当たり利益は5.87ドルと市場予想の6.97ドルを大幅に下回りました。
第3四半期の広告売上高は過去最高を記録し、2025年通期の広告売上高が前年比2倍以上に増加する見込みだと発表しましたが、ブラジルでの予期せぬ税務係争費用の計上が利益を押し下げました。
株価は22日の取引で一時、前日比128.79ドル安(-10.37%)の1112.56ドルまで下落し、124.98ドル安(-10.07%)の1116.37ドルで終了。
23,24日も小幅に3日続落となり、週間では8.73%安、年初来では22.82%高となりました。



