40年の歴史に幕、名古屋・本店の閉店
サブカルチャーを象徴する店舗の一つとして知られるヴィレッジヴァンガード本店(名古屋市天白区)が、2026年5月31日で閉店することが発表されました。
同店は1986年に開店し、「遊べる本屋」という独自のコンセプトで多くのファンに支持されてきました。全国展開するヴィレッジヴァンガードの原点ともいえる店舗であり、約40年にわたって営業を続けてきました。
閉店の理由は、建物や設備の老朽化です。本来であれば2026年11月に開店40周年を迎える予定でしたが、その節目を目前に営業を終えることになりました。
公式SNSでは長年の利用者から閉店を惜しむ声が相次いでいます。店舗では40周年を記念したTシャツやマグカップなどのグッズ販売が行われているほか、閉店発表に伴う記念商品の受注再販も実施されています。最後まで店舗の個性を生かした企画が続けられており、「ヴィレヴァンらしさ」を感じさせる対応といえそうです。
減収増益で見せる「経営の底力」
ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2769 以下、ヴィレッジヴァンガード)は、店舗の整理などを進めながら経営体質の改善を図っています。2026年5月期上期の連結業績では、売上高は107.8億円(前年同期比8.6%減)と減収となりました。ただ、利益面では改善が見られます。営業損益については、前年同期は6.0億円の赤字でしたが、今期は1.7億円の黒字となり、黒字転換を果たしました。
この背景には、売上総利益率の向上と、販管費の大幅な削減があります。特に販管費は前年同期の51.3億円から47.0億円へと低減されており、効率的な店舗運営が利益に直結した形です。
ファンを支える株主優待制度
同社は株主優待制度も設けています。対象は毎年11月30日時点で100株以上を保有する株主で、グループ店舗で利用できるお買物券(1000円券)が贈呈されます。
保有期間に応じて枚数が増える仕組みとなっており、1年未満は10枚、1年以上2年未満は11枚、2年以上は12枚が付与されます。利用条件は「税込2000円ごとに1枚利用可能」ですが、1回の会計で複数枚使える点は魅力です。
オンラインストアや一部の飲食店、フランチャイズ店等では利用できない制限はあるものの、実店舗での「宝探し」を愛するユーザーにとっては、実質的に買い物を最大半額近くに抑えられる強力なツールとなります。
最後に
本店の閉店は建物の老朽化という事情ですが、26.5期は45店舗退店を計画(26.5期上期時点)しており、不採算店舗などの整理を進める方針です。
そして、「店舗事業の強化および収益拡大」、「POPUP事業の強化および収益拡大」、「オンライン事業の強化および収益拡大」に取り組むとともに、各事業の売り上げ構成比の変化により、高収益体制をめざすとしています。
26.5期通期の会社計画の営業利益は10.5億円を計画していますが、上期時点で1.7億円ですので、進ちょくは低調です。ただ、上期の営業利益の会社計画は2.3億円だったので、そもそも下期に大きく利益が伸びる計画であり、それほど悲観する必要はないと考えます。
足もとの株価は昨年来安値958円(2025年11月27日)に接近してきています。株主優待も魅力的ですので、「遊べる本屋」という独自のコンセプトを持つ同社に注目してみるのも面白いと思います。
【参考:ヴィレッジヴァンガードの週足チャート】




