純金積立はリスクの少ない投資方法って本当？メリットとデメリットを徹底解説！

毎月決まった金額もしくは量の金を購入して積み立てる純金積立は、リスクが少なく初心者におすすめの投資方法です。では具体的にどのような点でリスクが少ないと言われるのでしょうか。また、リスクが少ないことによるデメリットはあるのでしょうか。今回は、純金積立のメリットとデメリットを徹底解説します。

リスクが少ないことによるメリット

投資において最も注意すべきポイントは、元本保証がないという点です。投資に失敗すると損失が出てしまいます。リスクが少ないということは、損失が出にくいということなので、リスクの少ない投資方法である純金積立はメリットが多いです。しかし、リスクが少ないということは、投資の醍醐味である利益を生みづらいというデメリットもあります。

メリット①価格変動が少ない

為替や株式は短期間に大きな金額が変動することがありますが、金やプラチナなどの貴金属は年間を通じても価格変動が少ないメリットがあります。価格変動が少ないということは、大幅下落による損失をそこまで気にする必要がないので、リスクが少ないのです。純金積立はその性質から、短期間で大幅な利益を上げるよりも、将来に向けた長期保有に向いています。

現物資産は価値がなくなることはない

例えば株式投資の場合、購入していた株式の企業が倒産した場合、株式の価値はなくなり、投資金額が全額0円の価値になってしまう場合があります。しかし、金やプラチナなどの貴金属に投資をする純金積立は、金の価値がどれだけ下がっても、現物がある限り価値がなくなることはありません。そのため、他の投資方法よりも投資のリスクは低くなり、特に社会情勢が悪化した時などに人気が出ます。

メリット②金の保管不要

純金積立は、証券会社や地金商などのサービス会社を通じて購入・積立をすることができます。購入した金はその都度自宅に届くわけではなく、サービス会社が保管・管理をしているので、維持や管理に関する費用や盗難などのリスクを抑えることが可能です。積み立てられた金は、ある程度購入量がまとまったら、金貨やジュエリーに交換することもできます。

メリット③ドルコスト平均法が利用できる

純金積立には、毎月決まった金額を投資する、ドルコスト平均法を採用した定額積立という方法があります。ドルコスト平均法とは、毎月決まった金額を投資することで、金の価格が安い時には多くの量を購入し、価格が高いときには少ない量を購入するので、価格変動による損害のリスクを減らすことができる方法です。サービス会社に月額いくら投資するかを登録しておくだけで、毎月自動的に買い付けをしてくれます。

スポット購入も可能

「スポット購入」とは、毎月決まった金額を購入するのではなく、自分の好きなタイミングで金を購入することです。普段はドルコスト平均法を採用した定額積立で金を購入し、好きなタイミングでスポット購入する「月間スポット積立購入」という方法もあります。スポット購入するタイミングは、金の価値が下がり安く買い付けることのできる機会や、投資資金に余裕があり少しでも積立量を増やしたい時などがおすすめです。

メリット④分散投資に向いている

純金積立は、最低月1000円という少額から始められます。日々の生活に負担のない金額で投資ができるので、投資に失敗しても受けるダメージは少ないでしょう。また、少額から始められるということは、金以外の他の投資を行いながらでも十分行うことが可能です。他の投資方法を行いながら純金積立に分散投資することで、1つの投資方法に資産を全て使って失敗する、というリスクを軽減することができます。

デメリット①短期間で利益が出にくい

純金積立は、少額から始められて、かつ価格変動によるリスクが少ないメリットがある一方、短期間では投資金額は少なく価格変動も小さいためほとんど利益が出ないデメリットがあります。また、利息や配当もないので、純金積立で利益を生み出したい場合は、最初から高額を投資するか、長期保有することが必要です。

デメリット②手数料が高い

純金積立をするためには、年会費、購入手数料、保管料、引出し手数料、売却料などの手数料がかかります。年会費などが無料で行えるサービス会社もありますが、純金積立は毎月積立購入するシステム上、購入手数料は毎月必ず必要です。1回あたりの手数料はそれほど大きくありませんが、長期保有が必要な純金積立では、他の投資方法よりも手数料が高くなりやすいと言われています。

売却時に税金がかかる

手数料の他に必要な費用として挙げられるのが、売却時にかかる税金です。貴金属を売却して出た利益は一般的に「譲渡所得」に分類され、利益金額が50万円を超えると確定申告をして税金を納める必要があります。また、純金積立はつみたてNISAが使えないので、つみたてNISAを利用したい人には向いていません。

まとめ

リスクが少なく初心者におすすめの投資方法である純金積立の、メリットとデメリットをご紹介しました。価格変動が少なく損失が出にくい大きなメリットはありますが、短期間で利益は出しづらかったり、手数料が高かったりするデメリットもあります。メリットとデメリットをしっかり把握した上で、投資方法として純金積立を選択するかどうか検討してみてくださいね。