特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回は2026年4月に取り上げた東京海上ホールディングスの値動きを振り返ります。

1カ月後の株価は5%安
5月1日の終値は7093円でした。4月1日の終値は7490円でしたので、値動きを見た1カ月では397円の下落となりました。
74万9000円が70万9300円となり、-397円×100株で3万9700円の下落(手数料・税金は考慮せず)、下落率は-5.3%となりました。
急騰した後は上昇一服
それでは、この間の値動きを見てみましょう。

3月24日、25日と連日でストップ高となりましたが、その後は売りに押されて失速しました。
いったん切り返したものの、4月8日に7580円まで戻したところで売り直されると4月中旬までは下げが続き、7000円を割り込みました。
一方、4月15日に6822円まで水準を切り下げたところでは売りが一巡しており、4月後半以降は7000円~7300円近辺で一進一退が続いています。
一極集中していた資金が離散
株価の動きがさえなかった理由としては、全体の地合いが大きく影響した可能性があります。
バークシャー・ハサウェイのグループ企業と包括的な戦略的パートナーシップを実施すると発表して株価が急騰した3月後半は、株式市場はまだ米国とイランの戦闘に関するニュースに神経質となっていました。安心して買える銘柄が少ない中、分かりやすい好材料が出てきた東京海上株に資金が殺到し、3月24日、25日と連日でストップ高となりました。
ただ、4月に入るとAI関連銘柄が息を吹き返し、まだ地政学リスクがくすぶる中でも株買いの勢いが活発となりました。そうなると、3月まで強かった銘柄を利食って旬の銘柄にシフトする動きが出やすくなります。4月の日本株上昇の牽引役となったのがハイテク株で、金融株が注目される場面が少なかったことも、見切り売りを誘ったと考えられます。
上げ分を全消しするまでには至らず
一方で、リリースで上げた分を全消ししているわけではなく、7000円より下では買いも入っています。一度目のストップ高となった3月24日の終値が6857円でしたが、この辺りで売り圧力が和らいでいます。
東京海上株は今年の3月に上場来高値を更新しています。リリースが出てくる前に株を保有していた投資家は損はしていないということになります。25日のストップ高が短期的にはオーバーシュートした格好となったものの、リリースそのものはある程度評価されているようにも見えます。
同業や商社株も全般軟調
ちなみに、同じ期間の保険株はさえない動きとなりました。東京海上ホールディングスは5.3%安でしたが、MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)が4.9%安、第一ライフグループ(8750)が5.1%安、SOMPOホールディングス(8630)が8.9%安、T&Dホールディングス(8795)が10.7%安と、軒並み大きく下げています。
商社株は5月1日に決算で強く買われた住友商事(8053)が10.6%高と派手に上昇していますが、他は丸紅(8002)が4.0%安、伊藤忠商事(8001)が4.0%安、三菱商事(8058)が4.9%安、三井物産(8031)が8.9%安と、大きく下げている銘柄が多いです。
どちらもAI関連ではなかったことで株高の流れに乗れなかったということが大きいですが、東京海上の好反応が一時的にとどまったことで「バフェット銘柄」に対する注目度が低下したという側面は少なからずあったかもしれません。
なお、三菱商事に関しては、バークシャー子会社の株式買い増しが判明したことで5月13日には大きく上昇し、上場来高値を更新しています。バークシャーに絡むニュースが出てくれば、資金は入りやすくなると考えられます。
直近安値を割り込まずに推移できるかが焦点に
値動きを見た期間では大きめの下落となりました。ただ、4月後半以降は持ち直しています。
ここからは4月15日につけた直近安値の6822円を割り込まずに推移できるかが焦点となります。長期のスパンで見れば引き続き高値圏で推移していると言えますので、7000円近辺で値を固めることができれば、折に触れて見直される機会はありそうです。
ストップ高が続いた後の値動きがやや荒くなりましたので、3月26日につけた上場来高値の7870円に接近してくれば、やれやれ売りは出てくると思われます。ただ、先々でこの高値を上回ってくるようなら、「バフェット銘柄」として改めて市場からの評価が高まる展開も期待できます。






