「今年の夏ボーナス、結局いくらもらえるの?」
2026年夏のボーナスは、大企業・中小企業ともに6年連続の増加が見込まれています。ただし伸び率は前年より鈍化しており、大幅増は期待しにくい状況です。物価高が続く中、ボーナスの使い道をどう配分するかが重要になっています。
この記事では、労務行政研究所・足利銀行など3つのデータをもとに、ボーナス水準を解説していきます。
まず、自分のボーナスが平均と比べてどの水準にあるのかを確認してみましょう。
東証プライム企業113社、2026年夏季ボーナス平均額は約88万
一般財団法人 労務行政研究所の「東証プライム上場企業の 2026 年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」によると、東証プライム上場企業113社の2026年夏季ボーナス平均額は88万1915円で、前年比2.5%増でした。
5年連続の増加となります。
製造業は前年比2.5%増、非製造業は2.8%増と、どちらもプラスでした。ただし、前年の伸び率(3.8%増)と比べると増加ペースは鈍化しています。
支給月数は平均2.52カ月で、前年の2.53カ月からわずかに減少しましたが、賃上げにより基本給自体が上がっています。支給額は増加が見込まれています。
調査によると、2021年はコロナ禍の影響で減少したものの、2022年以降は5年連続でボーナスが増加していることも示されました。背景には物価高への対応や人材確保のため、企業が賃上げや待遇改善を進めていることが考えられます。
今回の調査対象は、労働組合がある東証プライム上場企業が中心で、大企業寄りのデータである点には注意が必要です。集計方法も「単純平均」のため、一部の高額支給企業が平均を押し上げている可能性があります。
足利銀行の夏季ボーナス支給予測調査では、中小企業の伸び率がやや高い
足利銀行の2026 年度「夏季ボーナス支給予測調査結果」によると、2026年度の正社員1人あたりの夏季ボーナス平均支給額は40万2034円で、前年比2.3%増となりました。6年連続の増加ではあるものの、前年の伸び率(3.1%増)よりは鈍化しています。
企業規模別では、大企業の平均支給額が約50.3万円、中小企業は約37.1万円でした。増加率は中小企業のほうがやや高い傾向があります。
建設業は前年比2.9%減となっており、資材価格や燃料費の上昇分を価格転嫁しきれていないことが背景にあるとみられています。
今回の調査では、企業物価の上昇や最低賃金引き上げ、中東情勢悪化による原材料・石油関連コストの上昇懸念がある中でも、人材維持を優先してボーナス支給を続ける企業が増えていることが分かります。
国家公務員のボーナスは小幅の引き上げか
2026年度の国家公務員給与は、5年連続で引き上げ勧告となる可能性が高まっています。
<過去5年間の人事院勧告>

人事院は4月下旬から民間給与の実態調査を開始しており、8月上旬にも給与水準について国会と内閣に勧告する見通しです。
民間企業では物価高や人材確保を背景に賃上げが続いており、2026年春闘の平均賃上げ率は5.08%でした。ただし、前年よりはやや低い水準で、国家公務員の給与改定も「昨年ほどの大幅増は難しい」との見方があります。
国家公務員のボーナスは「期末手当」として6月と12月に支給されます。民間では夏のボーナス増額が続いているものの、伸び率は鈍化しており、公務員ボーナスも大幅増ではなく、横ばいから小幅増にとどまる可能性が指摘されています。
ボーナス商戦はどうなる?消費者態度指数は弱含み
夏のボーナスは上昇を予測されていますが、国内景気の先行指標である「消費者態度指数」は2026年5月時点で「弱含み」の状態です。


出典:内閣府「統計表一覧:消費動向調査 結果の概要(令和8年5月)」
令和8(2026)年5月の消費者態度指数(二人以上の世帯、季節調整値)は、前月から1.4ポイント上昇し33.6となりました。今月は上昇していますが、3カ月移動平均では2.1ポイントと3カ月連続の低下です。
3カ月移動平均の数値を見ると、今後の消費動向の基調となる消費者の意識は、中長期的には慎重な姿勢が続いていると考えられます。
2026年3月に指数が▲6.4ポイントと大幅に下落した影響が強く残っています。
1年後の物価見通しについては、93.5%の世帯が「上昇する」と回答しており、物価高への強い警戒感が消費意欲を抑制する要因となっています。
ボーナス商戦はメリハリのある消費?
ボーナス商戦に向けて「急激な消費拡大」は難しく「慎重に使い道を選ぶ」傾向が強まると推察されます。
2026年5月に、収入や暮らし向きの見通しが改善していることから、大幅に下落した3月と比べると前向きな消費行動が期待できます。ただし、長期的な指数の低下傾向や継続的な物価高への意識から、全体的に引き締めながらも、必要なものには支出する「メリハリのある消費」が中心の商戦になると考えられます。
まとめ
2026年夏のボーナスは増加傾向が続いていますが、伸び率は鈍化しており、消費者心理も慎重な状態が続いています。
消費者態度指数によると、93.5%の世帯が1年後の物価上昇を見込んでいます。
長期金利は上昇傾向にありますが、株価も上昇しており貯蓄と投資の配分が難しい局面です。
ボーナスは「使う・貯める・増やす」の3つに分けて考え、物価高の時代に効率的な資産形成を行っていきましょう。





