(28日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.16円(前営業日比▲0.64円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=140.35円(△1.44円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9735ドル(△0.0141ドル)
ダウ工業株30種平均:29683.74ドル(△548.75ドル)
ナスダック総合株価指数:11051.64(△222.14)
10年物米国債利回り:3.73%(▲0.21%)
WTI原油先物11月限:1バレル=78.50ドル(△1.79ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1670.0ドル(△33.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比) ▲3.7% 3.8%
8月米卸売在庫(前月比) 1.3% 0.6%
8月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数)
前月比 ▲2.0% ▲0.6%・改
前年比 ▲22.5% ▲22.2%
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは4日ぶりに反発。英中銀(BOE)はこの日、英国債相場の急落を受けて「本日から市場安定を確保するため英国債の一時的な買い入れを実施する」「10月初旬から予定していた国債の市場売却を同月末に延期する」と表明。英国債の急騰(金利は急低下)を受けて、米長期金利も急低下したためドルを売る動きが優勢となった。米国株相場が大幅に反発したことで、リスク・オフの巻き戻しが進んだ面もあり、4時前には0.9751ドルと日通し高値を更新した。
・ドル円は4日ぶりに反落。BOEの臨時措置をきっかけに英国の長期金利が急低下。一時は4.0150%と2008年10月以来の高水準まで上昇していた米10年債利回りも3.69%台まで低下したため全般ドル売りが広がった。ダウ平均が670ドル超上昇すると投資家のリスク回避姿勢が後退し、ドル売りが加速。前日の安値144.06円を下抜けて一時143.91円まで下げ足を速めた。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時112.56まで低下した。
・ユーロ円は反発。ユーロドルの上昇につれた買いが入ったほか、米国株高に伴う円売り・ユーロ買いが出て一時140.40円まで値を上げた。
・カナダドルは堅調だった。ハリケーン「イアン」が石油生産施設のあるメキシコ湾近辺に上陸したことや原油在庫が取り崩しとなったことを受けて、WTI原油先物価格が大幅に上昇。産油国通貨であるカナダドルに買いが集まった。対米ドルでは一時1.3603カナダドル、対円では105.94円まで値を上げた。
同じく産油国通貨とされるメキシコペソも堅調。対ドルで20.1183ペソ、対円で7.16円までペソ高に振れた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は7日ぶりに大幅反発。BOEが長期の英国債を購入すると発表したことをきっかけに英国債利回りが急低下すると、米長期金利も大幅に低下。株式の相対的な割高感が薄れ、幅広い銘柄に買い戻しが広がった。市場では「前日までに6日続落し20年11月以来の安値を付けていただけに、BOEの臨時措置が押し目買いのきっかけになった」との声が聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに大幅反発。BOEが市場安定化のために英長期国債の一時的な買い入れを発表すると、英国債相場が急騰。米国債にも買いが波及した。米7年債入札後に買いが強まると、利回りは一時3.69%台まで低下した。なお、時間外では一時4.0150%前後と08年10月以来の高水準まで上昇していた。
・原油先物相場は大幅に続伸。勢力の強いハリケーン・イアンが、石油生産施設のあるメキシコ湾近辺に上陸したことで、供給不安から原油先物価格は堅調に推移した。また、米エネルギー省(EIA)が発表した週間石油在庫が、原油とガソリンがともに取り崩しとなったことが明らかになると上げ幅を拡大した。なお、バイデン米大統領は「原油・ガス会社はハリケーンを燃料価格上昇の言い訳にするべきではない」と発言したが、原油先物価格は目立った下押しもできず堅調な動きだった。
・金先物相場は続伸。BOEが英長期債の一時的購入を実施すると報じたことをきっかけに、米10年債利回りも3.72%台まで急低下した。金利のつかない金先物は米金利低下と、ドルが全面安となったことで、ドルで取引される金先物に割安感が出たこともあり大幅に続伸した。