(4日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.13円(前営業日比▲0.42円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=143.93円(△1.91円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9986ドル(△0.0160ドル)
ダウ工業株30種平均:30316.32ドル(△825.43ドル)
ナスダック総合株価指数:11176.41(△360.98)
10年物米国債利回り:3.63%(▲0.01%)
WTI原油先物11月限:1バレル=86.52ドル(△2.89ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1730.5ドル(△28.5ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
8月米製造業新規受注(前月比) 0.0% ▲1.0%
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続落。欧州株高に伴うクロス円の上昇につれた円売り・ドル買いが先行すると、21時過ぎに一時144.93円と日通し高値を付けたものの、政府・日銀による円買い介入への警戒感から節目の145円には届かなかった。
米労働省が発表した8月の雇用動態調査(JOLTS)では、求人件数が1005.3万件と前回の1117.0万件から大幅に減少し、予想の1108.8万件を下回った。週末の9月米雇用統計に注目が集まる中、米労働市場の軟化が示されたことで、米長期金利の低下とともにドル売りが優勢となった。米金利低下で米国株相場が上げ幅を拡大したこともリスク・オンのドル売りを促し、4時過ぎには一時143.90円と日通し安値を更新した。
なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時110.06と9月20日以来の安値を付けた。
・ユーロドルは続伸。欧州時間発表の8月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)が過去最高を記録したことでユーロ買いが先行。予想を下回る米労働指標をきっかけに、ひっ迫した状況が続いていた米労働市場の軟化が示されたとの見方から、米利上げ減速観測が高まったこともドル売りを誘った。4時過ぎには一時0.9999ドルと9月20日以来の高値を付けた。
・ユーロ円は5日続伸。ダウ平均が一時830ドル超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移すると、投資家のリスク志向が改善し円売り・ユーロ買いが優勢となった。24時30分前に一時144.08円と9月14日以来の高値を更新した。その後の下押しも143.62円付近にとどまった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続伸。金融市場の不安定化リスクに配慮して主要中銀が利上げペースを緩めるとの思惑が浮上する中、株を買い直す動きが広がった。8月JOLTSでは、求人件数が予想以上に減少し、減少幅は2020年4月以来の大きさを記録。ひっ迫した状況が続いていた米労働市場の軟化が示されたとの見方から、利上げ減速観測が高まり株買いを誘った。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も大幅続伸した。
・米国債券相場で長期ゾーンは小幅続伸。金融市場の不安定化リスクに配慮して主要中銀が利上げペースを緩めるとの思惑が浮上する中、世界的に債券買いが進んだ流れに沿った。8月JOLTSが予想を下回ったことも相場を下支えした。
・原油先物相場は続伸。石油輸出国機構(OPEC)加盟国や他の主要産油国による枠組みOPECプラスが「閣僚級会合で最大日量200万バレルの減産を検討」と、これまで伝わっていた100万バレルを上回る減産について一部通信社が報じた。大幅減産の観測が押し上げ要因となり一時86.98ドルと、9月15日以来の87ドル回復に迫った。
・金先物相場は大幅に3日続伸。週末に米雇用統計の発表を控えるなか、予想を下回る8月米JOLTSを受けた米金利低下・ドル売りが進行。金利が付かない資産であり、ドルの代替資産とみなされることもある金の相対的な投資妙味が高まった。ドル安はドル建て金価格の換算値の切り上がりにもつながり一時1738.70ドルと、9月13日以来の高値をつけた。