(12日終値)
ドル・円相場:1ドル=146.91円(前営業日比△1.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.57円(△0.95円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9703ドル(▲0.0005ドル)
ダウ工業株30種平均:29210.85ドル(▲28.34ドル)
ナスダック総合株価指数:10417.10(▲9.09)
10年物米国債利回り:3.90%(▲0.05%)
WTI原油先物11月限:1バレル=87.27ドル(▲2.08ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1677.5ドル(▲8.5ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比) ▲2.0% ▲14.2%
9月米卸売物価指数(PPI)
前月比 0.4% ▲0.2%・改
前年比 8.5% 8.7%
食品とエネルギーを除くコア指数
前月比 0.3% 0.3%・改
前年比 7.2% 7.2%・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は6日続伸。訪米中の黒田東彦日銀総裁が金融緩和の継続を改めて表明したうえ、この日発表の9月米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったため、円売り・ドル買いが優勢となった。2時前には一時146.97円と1998年8月以来24年ぶりの高値を付けた。
ただ、9月20-21日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨公表後に米10年債利回りが3.88%台まで低下すると、ドル円も146.66円付近まで下押しする場面があった。
なお、FOMC議事要旨では「多くの当局者は進行中の容認できないほど高いインフレを懸念」「インフレを引き下げるための措置が少なすぎることのコストは、多くの措置を実施し過ぎるコストを上回る」との見解が示された。一方、「数人の当局者は経済見通しに重大な悪影響が及ぶリスクを軽減するために、一段の政策引き締めのペースを調整することが重要と主張した」ことが明らかになった。
・ユーロドルは小反落。NY市場に限れば大きな方向感が出なかった。高インフレの長期化や欧州中央銀行(ECB)の大幅利上げ観測を背景に、ユーロ圏景気の一段の悪化を懸念する向きは多く、ユーロ売りが出やすい地合いとなった。24時前には一時0.9668ドルと日通し安値を付けた。
ただ、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル売りのフローが出ると持ち直した。米長期金利の低下に伴うドル売りも出て0.9720ドル付近まで強含む場面があった。
・ユーロ円は続伸。ドル円の上昇につれた買いが入り一時142.63円と日通し高値を付けたものの、ユーロドルの下落などにつれた売りが出たため、上昇のスピードは緩やかだった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小反落。9月米PPIが予想を上回ったことを受けて売りが先行すると一時100ドル超下げた。ただ、足もとで相場下落が続いたあとだけに、短期的な戻りを期待した買いが入ると210ドル超上昇した。もっとも、明日の9月米CPIを控えて様子見姿勢も強く、引けにかけては再び売りに押された。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小幅ながら6日続落し、2020年7月以来の安値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは5日ぶりに反発。9月米PPIが予想を上回ると売りが先行したものの、明日の9月米CPIを控えたポジション調整目的の買いが入ると持ち直した。
なお、米10年債入札が低調だったことが分かると売りが強まる場面もあったが、反応は一時的だった。
・原油先物相場は3日続落。世界経済の不確実性が高まるなか、石油輸出国機構(OPEC)の月報では、今年と来年の世界石油需要の増加幅見通しが下方修正された。4月以降で4回目となる引き下げを嫌気して売り優勢となり、一時86ドル前半まで下落する場面があった。
・金先物相場は反落。為替相場ではドルがユーロや円に対して上昇し、割高感が生じたドル建て金は売り戻された。序盤に発表された9月米PPIが前月比・前年比で予想をやや上回り、米金利の先高観が強まったことも、金利が付かない金の価値を相対的に低下させた。