(16日終値)
ドル・円相場:1ドル=139.50円(前営業日比△0.22円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=145.03円(△0.88円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0395ドル(△0.0046ドル)
ダウ工業株30種平均:33553.83ドル(▲39.09ドル)
ナスダック総合株価指数:11183.66(▲174.75)
10年物米国債利回り:3.69%(▲0.08%)
WTI原油先物12月限:1バレル=85.59ドル(▲1.33ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1775.8ドル(▲1.0ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
10月米小売売上高
前月比 1.3% 0.0%
自動車を除く前月比 1.3% 0.1%
10月米輸入物価指数(前月比) ▲0.2% ▲1.1%・改
10月米鉱工業生産指数(前月比) ▲0.1% 0.1%・改
設備稼働率 79.9% 80.1%・改
11月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数
33 38
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは続伸。欧州市場では一時1.0438ドルまで買われる場面もあったが、NY市場では上値の重さが目立った。前日の高値1.0479ドルがレジスタンスとして意識されたほか、10月米小売売上高が予想を上回ったことが相場の重しとなった。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーから大幅な引き締め継続に慎重な発言が相次いだこともユーロの上値を抑えた。「ECB理事会メンバーらは来月の理事会で0.50%の利上げを支持」との観測報道が伝わると、一時1.0355ドル付近まで下押しした。
なお、ビスコ・イタリア中銀総裁はこの日、「過去数カ間にしてきたほど積極的ではない方法を取るべき理由が高まっている」と述べたほか、デコス・スペイン中銀総裁が「政策金利が到達すべき具体的な水準は不確実で、完全にデータに依存する」などと発言した。
・ドル円は小反発。ただ、NY市場では大きな方向感が出なかった。10月米小売売上高が予想を上回ったことで円売り・ドル買いが出ると一時140.03円付近まで上げたものの、10月米鉱工業生産が予想を下回ったことが伝わると139.05円付近まで下押しした。米10年債利回りが低下したことも相場の重し。
なお、ジョージ米カンザスティ連銀総裁は「利上げを継続する必要はあるが、ペースは緩めるべき」「景気後退を引き起こすことなくインフレを低下させることは困難」と述べたほか、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「現在、利上げの一時停止は検討されておらず、ペースは議論中」「政策金利を4.75-5.25%の範囲に引き上げることは妥当」などと発言。また、ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事は「0.50%の利上げ減速に対する違和感は薄れた」などと語った。
・ユーロ円は反発。22時30分過ぎに一時145.50円と日通し高値を付けたものの、3時30分前には144.59円付近まで伸び悩んだ。ECBによる積極的な金融引き締め観測が後退すると円買い・ユーロ売りが入った。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。米小売り大手ターゲットの決算内容が嫌気されて、小売り関連銘柄に売りが出た。先週の大幅高を受けた利益確定目的の売りも出やすかった。個別ではセールスフォースやインテル、ダウなどの下げが目立った。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反落。テスラやエヌビディア、メタ・プラットフォームズなど大型グロース株が売られた。
・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。10月米小売売上高が予想を上回ったことが伝わると売りが先行したものの、10月米鉱工業生産が予想を下回ったことが分かると買い戻しが優勢に。11月NAHB住宅市場指数が予想より弱い内容となったことも相場の支援材料となった。
・原油先物相場は反落。米週間原油在庫は取り崩しへ転じたものの、買いの動きは一時的。中国での新型コロナウイルスの感染発生のニュースや、ウクライナ情勢の混迷を受けた世界的な景気後退への懸念から、需要への不安が台頭。原油相場を重くした。
・金先物相場は小幅に続落。米金利やドル相場をにらんで上下。終盤に米10年債利回りやドル相場が下げ渋った。金利を産まない資産である金への相対的な投資妙味低下や、ドル建て金価格の割高感への意識が上値を重くした。