NYダウ95ドル高と続伸 FOMC議事要旨を受けて利上げペースの減速見通し強まる

23日のNY株式相場は続伸。午後に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で利上げ減速の可能性が示されたことが好感された。


感謝祭の週で市場参加者が減少する中、朝方に発表された経済指標が強弱まちまちとなったほか、午後のFOMC議事要旨の公表を控え、主要3指数は前日終値を挟んでもみ合ったが、FOMC議事要旨を受けてそろって上昇した。


ダウ平均は95.96ドル高(+0.28%)の34194.06ドルで終了。中盤に93ドル安まで下落したが、議事要旨公表後に163ドル高まで上昇した。

S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.59%高、0.99%高で終了し、3指数がそろって2日続伸となった。


センチメントは引き続き改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は 20.35ポイントと前日比0.94ポイント低下。8月18日以来の低水準となった。


4会合連続で0.75%の利上げが決定された11月FOMCの議事要旨では、メンバーの大半が利上げ幅の縮小が間もなく適切になるとされたことで、12月や2023年のFOMCでの大幅利上げ見通しが後退した。


米10年債利回りは前日の3.75%台から3.69%台に低下。主要通貨に対する米ドルの強さを示すドル指数は前日比1.1%低下した。


S&P500の11セクターは、エネルギーの1.16%安を除く10セクターが上昇。一般消費財、コミュニケーション、公益が1%超上昇し、ITも0.87%高となった。


個別銘柄ではシティグループが投資判断を「セル」から「ニュートラル」に引き上げたテスラが7.82%高となり、予想を上回る決算を発表したディアが5.03%高となった。


明日のNY株式相場は感謝祭の祝日で休場、週末25日は午後1時までの短縮取引となります。


国際金融情報部 アナリスト

羽土 美幸

富山県出身。国内証券で株式等の営業、仏系証券でポートフォリオ分析、転換社債、エクイティ・デリバティブの分析・開発・営業などを担当。 2014年からDZHフィナンシャルリサーチにおいて米国株式、金融市場レポート編集、海外ETF業務を担当。

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