7日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続落。終値は前日比3.22%安の18814.82ポイントだった。中国企業指数は3.31%安の6432.95ポイント。メインボードの売買代金は概算で2074億1000万HKドルだった。
ハンセン指数は前場、前日終値を挟んで一進一退の方向感を欠いた展開。後場に入っていったん上げ幅を広げたものの、ほどなく下げに転じる荒い値動きとなった。終盤には幅広いセクターが売りに押され、終値は心理的節目の19000ポイントを割り込んだ。中国の新型コロナウイルス対策を統括する機関が午後に発表した追加の防疫措置見直し10項目に、市場が期待していたほどの踏み込んだ緩和が盛り込まれず、失望売りを誘った。中国税関総署が午前に発表した11月の貿易統計が市場予想より弱い結果だったことも投資家心理を冷やした。
ハンセン指数では、本土系不動産株の下げがきつい。朝方に第三者割当増資の計画を発表した碧桂園(02007)や、碧桂園服務(06098)、龍湖集団(00960)、中国海外発展(00688)、華潤置地(01109)がそろって大きく売られた。スマートフォン部品の舜宇光学科技(02382)、中国ネット通販大手のJDドットコム(09618)とアリババ集団(09988)は大幅に続落。太陽光パネル用ガラスの信義光能(00968)、香港コングロマリットの新世界発展(00017)も安い。一方、香港不動産株の新鴻基地産(00016)が続伸した。半導体ファウンドリーのSMIC(00981)は、米上院議員が中国製半導体の使用禁止案の内容を後退させたとの報道を手掛かりに買われたもよう。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は3.77%安の4004.31ポイントと続落。不動産業向けソフトウエアの明源雲集団(00909)、携帯端末部品・組立受託のBYDエレクトロニック(00285)が急落した。半面、画像認識システムのセンスタイム(00020)が逆行高を演じた。