香港大引け:反発、中国景気の拡大期待で 20000ポイントが上値抵抗

休場明け28日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前営業日比1.56%高の19898.91ポイントだった。中国企業指数は1.95%高の6772.76ポイント。メインボードの売買代金は概算で1219億5000万HKドル。


ハンセン指数は寄り付きで前営業日比上昇率が1%に迫り、序盤に上げ幅を拡大。中国当局が新型コロナウイルスの防疫措置を緩和すると26日に発表したことで、中国景気への先行き不安が和らぎ、運用リスクを取りやすくなった。ただ、心理的節目の20000ポイントを超える水準では利益確定売りが出て、上値を抑えた。27日の米ナスダック総合指数やきょうの上海総合指数の反落も、投資家心理を冷やしたもよう。セクター別では公共事業、コングロマリット、医療・ヘルスケア、素材が高かった半面、不動産・建設が軟調だった。


ハンセン指数構成銘柄では、ネット株のテンセント(00700)と銀行株の中国建設銀行(00939)、買われて相場の上昇を主導した。太陽光パネル用ガラスメーカーの信義光能(00968)が8%超上昇したほか、医薬品開発受託の薬明生物技術(02269)が大幅に続伸。休場前に売られた信義光能(00968)、新奥能源(02688)、舜宇光学科技(02382)は買い直された。半面、自動車販売の中升集団(00881)と自動車製造の吉利汽車(00175)が大幅に続落。通信キャリアのチャイナ・ユニコム(00762)も安い。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は2.14%高の4212.44ポイントと反発。顔認証技術のセンスタイム(00020)やショート動画プラットフォームの快手科技(01024)、データセンターの万国数拠(09698)が高い。一方、電気自動車メーカーの蔚来集団(09866)、小鵬汽車(09868)、理想汽車(02015)がそろって大幅に下落した。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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