香港大引け:反発、半年ぶり高値 米利上げ懸念が和らぐ

週明け9日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前営業日比1.89%高の21388.34ポイントだった。中国企業指数は1.99%高の7286.07ポイント。メインボードの売買代金は概算で1564億2000万HKドル。


ハンセン指数は始値で心理的節目の21000ポイントを回復した。上昇率2%付近の水準では伸び悩んだものの、終値は2022年7月8日以来ほぼ6カ月ぶりの高値となった。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げへの警戒感が和らぎ、幅広いセクターで買いが先行。米12月雇用統計で賃金の伸びが鈍化したことや、米12月ISM非製造業PMIが予想以上に悪化したことで、6日のNY株式相場が大幅反発した流れを引き継いだ。


ハンセン指数構成銘柄では、アリババ集団(09988)が急上昇。中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)の郭樹清主席が新華社のインタビューで「プラットフォーム企業14社の金融業務の是正は基本的に完了した」と述べたと伝わり、監督強化が転機を迎えるとの期待から買われたもよう。インターネット・サービス大手のテンセント(00700)も高い。アリババ集団子会社の阿里健康(00241)と中国スマートフォン大手の小米集団(01810)、アルミメーカーの中国宏橋(01378)は大幅に反発した。半面、本土不動産株の碧桂園服務(06098)、龍湖集団(00960)、中国海外発展(00688)、碧桂園(02007)がそろって反落。香港不動産株の恒隆地産(00101)、ガラス大手の信義ガラス(00868)、宝飾品販売の周大福珠宝(01929)も売られた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は3.15%高の4570.72ポイントと反発。閲文集団(00772)やトリップ・ドットコム(09961)、京東健康(06618)が大幅に上昇した。一方、電気自動車メーカーの小鵬汽車(09868)の下げがきつい。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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