11日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前日比0.49%高の21436.05ポイントだった。中国企業指数は0.65%高の7310.92ポイント。メインボードの売買代金は概算で1658億4000万HKドル。
ハンセン指数は序盤に上げ幅を拡大し、中盤までは上昇率1%前後で堅調に推移した。米株高の流れを引き継いだ買いが相場を支えた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が10日の講演で金融政策に関して踏み込んだ発言をせず、「タカ派」寄り姿勢の表明を警戒していた投資家が運用リスクを取りやすくなった。ただ、終盤に上昇率が縮小し、小幅ながら前日終値を割り込む場面があった。12月の米消費者物価指数(CPI)の発表を日本時間12日夜に控え、米国のインフレ圧力を見極めたいとして積極的な売買を見送るムードが強まったもよう。中国本土相場が安く終えたことも投資家心理を冷やした。セクター別ではエネルギーと医療・ヘルスケア、情報技術が上げた半面、必需消費財、公共事業が下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、ネット株のテンセント(00700)とアリババ集団(09988)、百度(09888)が買われて相場の上昇を主導した。保険株の中国人寿保険(02628)と中国平安保険(02318)、医薬品関連の石薬集団(01093)、薬明生物技術(02269)も高い。石炭大手の中国神華能源(01088)と電気自動車メーカーのBYD(01211)は大幅に続伸した。一方、生活情報アプリの美団(03690)の下落が相場の重荷だった。火鍋チェーンの海底撈国際(06862)とビール大手のバドワイザーAPAC(01876)は大幅続落。カジノ株のサンズ・チャイナ(01928)、香港不動産株の恒隆地産(00101)も売られた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.25%安の4547.12ポイントと続落。医薬品ネット通販の京東健康(06618)とデータセンターの万国数拠(09698)の下げがきつい。半面、電気自動車メーカーの蔚来集団(09866)とスマートフォン部品メーカーの瑞声科技(02018)が続伸した。