8日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に反落。終値は前日比0.07%安の21283.52ポイントだった。中国企業指数は0.59%安の7189.29ポイント。メインボードの売買代金は概算で1156億HKドル。
ハンセン指数は前日終値を挟んで一進一退の展開で、方向感を欠いた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言を手掛かりに7日のNY株式相場が反発したことが好感されたものの、米長期金利が上昇したこともあってネット株を中心に前日高かった銘柄が売られた。中国本土相場の下落も地合いを悪化させた。セクター別では、情報技術が下げた半面、コングロマリットと公共事業が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、出前アプリの美団(03690)が大幅安。TikTok運営元の北京字節跳動科技(バイトダンス)が中国での出前サービスを3月から全国展開するとの報道が嫌気された。スマートフォン大手の小米集団(01810)と民営自動車メーカーの吉利汽車(00175)は大幅安。ネット通販大手のJDドットコム(09618)とアリババ集団(09988)、アリババ集団子会社の阿里健康(00241)も安い。一方、英金融大手HSBC(00005)が上昇し、一定の下支えとなった。パソコン大手のレノボグループ(00992)は大幅に続伸。ニット衣料の申洲国際集団(02313)と中国政府系持ち株会社の中国中信(00267)も買われた。
自然な対話が可能な人工知能(AI)「ChatGPT」のテーマ株の物色が目立った。ChatGPTと同様の技術の応用を検討中と伝わったネットイース(09999)が買われ、Q&Aサイトの知乎(02390)が40%近い急騰となった。半面、前日に大きく買われた百度(09888)が下落した。