NYマーケットダイジェスト・17日 株高・金利上昇・ドル高

(17日終値)

ドル・円相場:1ドル=134.47円(前営業日比△0.68円)

ユーロ・円相場:1ユーロ=146.92円(▲0.12円)

ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0926ドル(▲0.0066ドル)

ダウ工業株30種平均:33987.18ドル(△100.71ドル)

ナスダック総合株価指数:12157.72(△34.25)

10年物米国債利回り:3.60%(△0.09%)

WTI原油先物5月限:1バレル=80.83ドル(▲1.69ドル)

金先物6月限:1トロイオンス=2007.0ドル(▲8.8ドル)


※△はプラス、▲はマイナスを表す。


(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>

4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数  10.8       ▲24.6

4月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数

                    45        44

2月対米証券投資動向

短期債を含む            280億ドル   1832億ドル・改

短期債を除く            710億ドル    319億ドル


※改は改定値、▲はマイナスを表す。


(各市場の動き)

・ドル円は続伸。4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が10.8と予想の▲18.0を大きく上回り、4月NAHB住宅市場指数が45と予想の44をやや上回ったことを受けて、米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが進行。24時前に一時134.57円と3月15日以来約1カ月ぶりの高値を付けた。米長期金利の指標である米10年債利回りは一時3.6042%前後と3月29日以来の高水準を付けた。

 一目均衡表雲の上限134.48円を超えたところでは買いの勢いは弱まったものの、下押しは134.39円付近にとどまった。


・ユーロドルは続落。欧州市場序盤に一時1.1000ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は上値が重くなった。米経済指標の上振れを受けて、米景気の悪化懸念が和らぐと米長期金利が上昇。欧米金利差の拡大を見込んだユーロ売り・ドル買いが優勢となり、23時30分過ぎに一時1.0909ドルと日通し安値を更新した。

 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時102.23まで上昇した。


・ユーロ円は8日ぶりに小反落。ユーロドルの下落につれた売りが出て一時146.67円と日通し安値を付けたものの、ドル円の上昇につれた買いも入ったため、下値は限定的だった。


・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。米経済指標の上振れを受けて米景気の悪化懸念が和らぐと、景気敏感株の一角に買いが入った。ただ、市場の関心は今週本格化する米企業決算に集まっており、積極的に上値を試す展開にはならなかった。指数は下げに転じる場面もあった。

 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も反発した。


・米国債券相場で長期ゾーンは3日続落。米経済指標の上振れを受けて米景気の悪化懸念が和らぐと、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。利回りは一時3.6042%前後と3月29日以来の高水準を付けた。


・原油先物相場は反落。良好な米経済指標が続くと米金利が上昇幅を拡大し、為替ではドル高が進んだ。ドル建てで取引される原油先物は割高感が生じたため売り優勢となった。先週末に支えられた81ドル後半を下抜けると持ち高調整の売りが断続的に持ち込まれ、一時80ドル半ばまで売り押された。


・金先物相場は続落。4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を大きく上回ったことが分かると、米金利上昇や為替のドル高進行とともに金への売り圧力が強まった。節目の2000ドルを割り込み、1993ドル手前まで下げ足を速めた。もっとも一巡後は値ごろ感から買いが優勢となり、下げ幅を縮小して終えた。

為替情報部 アナリスト

中村 知博

鹿児島出身。2007年国際金融情報サービス会社に入社。 外国為替取引会社・金融機関への24時間リアルタイム金融情報サービスの為替記者として従事。市場動向や見通しなどを解説する動画サービスの業務も経験。 2017年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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