香港大引け:4日続伸、連日で3カ月ぶり高値 中国がコロナ隔離期間を短縮

28日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日続伸。終値は前日比0.85%高の22418.97ポイントだった。中国企業指数は0.98%高の7893.76ポイント。メインボードの売買代金は概算で1759億2000万HKドル。


ハンセン指数は安く始まったものの後場に切り返し、終値ベースで4月4日以来ほぼ3カ月ぶりの高値を連日で更新した。中国が新型コロナウイルスの防疫措置を緩和し、濃厚接触者や入国者に対する隔離期間を従来の半分程度に短縮したことで、景気後退懸念が和らいだ。前場は利益確定売りが先行したものの、ハンセン指数は心理的節目の22000ポイント付近で下げ渋り、終盤には一般消費財や公共事業、エネルギーを中心に幅広いセクターで買いが優勢となった。


ハンセン指数構成銘柄では、カジノ株の銀河娯楽(00027)とサンズ・チャイナ(01928)、火鍋チェーンの海底撈国際(06862)、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(02382)が大幅に続伸。原油高を受け、中国石油メジャーのCNOOC(00883)とペトロチャイナ(00857)、シノペック(00386)もそろって買われた。半面、大株主による持ち株売却が伝わったテンセント(00700)が大幅に続落した。中国ネット通販大手のJDドットコム(09618)、医薬品開発受託の薬明生物技術(02269)も安い。


そのほか、隔離期間短縮の恩恵を受ける観光関連銘柄が買いを集めた。オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(09961)と同程旅行(00780)、空運株のキャセイ・パシフィック(00293)、中国国際航空(00753)、中国東方航空(00670)、中国南方航空(01055)などが大きく買われた。一方、電気自動車メーカーの理想汽車(02015)、蔚来集団(09866)、小鵬汽車(09868)がともに下落した。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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