香港大引け:続伸、2週ぶり高値 金融株に買い

週明け5日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前営業日比0.84%高の19108.50ポイントだった。中国企業指数は0.55%高の6463.90ポイント。メインボードの売買代金は概算で999億HKドル。


ハンセン指数は始値で心理的節目の19000ポイントを回復し、中盤までは同水準を挟んでもみ合い。前週末に米株高を好感する買いが先行したものの、利益確定売りも出て、小幅ながらマイナス圏に沈む場面もあった。もっとも終盤に上げ幅を広げ、終値は5月24日以来およそ2週間ぶりの高値圏となった。米連邦準備理事会(FRB)が利上げ路線を一時停止する可能性が強まった上、米国の債務上限を引き上げる「財政責任法案」が1日までに米上下両院で可決され、投資家が運用リスクを取りやすくなった。セクター別では金融と通信、コングロマリットが上げた半面、素材と必需消費財が下げた。


ハンセン指数構成銘柄では、金融株のHSBC(00005)とAIAグループ(01299)、ハンセン銀行(00011)、中国工商銀行(01398)と中国建設銀行(00939)が買われ、相場の上昇を主導した。中国半導体ファウンドリーのSMIC(00981)は6%超高と大幅に続伸。公益事業の長江インフラ(01038)、香港不動産投資信託のLink REIT(00823)も高い。きょうからハンセン指数の構成銘柄となった4銘柄は、トリップ・ドットコム(09961)が大幅に続伸、華潤電力控股(00836)と紫金鉱業集団(02899)、京東健康(06618)が下落と明暗を分けた。前週末に高かった不動産株の碧桂園服務(06098)と碧桂園(02007)、華潤万象生活(01209)、アルミメーカーの中国宏橋(01378)、自動車販売の中升集団(00881)が売られた。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.43%高の3840.77ポイントと3営業日続伸。スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(02018)とミニブログ大手のウェイボー(09898)の上昇が目立つ。一方、動画プラットフォームのビリビリ(09626)が大幅に続落。電気自動車メーカーの蔚来集団(09866)は反落した。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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