ビットコイン、週明けにかけて上昇も
代表的な暗号資産のビットコイン(BTC)は2026年7月9日9時頃、対円では前週(7日前)比3.9%高の1012万円前後で取引されています。BTCドルが6万2400ドル台と先週からは下げ渋っているものの、年初来では約29%安の水準で推移しています。
BTC円は先週末にかけて底堅い展開となりました。950万円前後で底固めすると、3日夜中には1000万円台を回復。週明け1030万円台から1000万円割れまで売り押される場面もありましたが、一巡後は再び持ち直す動きとなりました。
7日早朝には1048万円台と、月初につけた安値940万円から11%超も上昇したことになります。もっとも、6月半ばの戻り高値1078万円には届かず、一巡後は買いの勢いは弱まりつつあります。
BTCドルも、先週末に6万ドルを挟み上下したところから買いが優勢となり、週明けは6万4600ドル台まで上げ幅を広げました。ただしこちらも、先月22日高値6万5500ドル台を攻めるほどの強さはでず、執筆時点では上値を切り下げています。

※Trading Viewより
ストラテジー社、初の大規模売却を実施
前回お伝えしたストラテジー社の新財務方針が、早くも動き出しました。同社は7月に入り、3588BTC(約2億1600万ドル)を売却したことを明らかにしました。売却益は優先株への配当支払いと現金準備の補充に充てられています。
「決して売らない」という姿勢で知られてきた同社ですが、新たな財務枠組みに基づく戦略的な動きであり、場当たり的な投げ売りとは異なります。アナリストの間では「買い一辺倒から柔軟な資産管理への移行」と概ね好意的に受け止められています。

※Trading Viewより
トランプ大統領、子ども向け口座へのBTC組み入れを示唆
7月7日、ホワイトハウスの大統領執務室で行われた式典で、トランプ大統領は「私はビッグな暗号資産支持者になった」と宣言し、注目を集めました。式典の場は、同大統領が署名した法律に基づき7月4日に正式開設された子ども向け投資口座「トランプ口座(530A口座)」の発足を記念するものでした。
この口座は、2025年から2028年の間に生まれた米国市民の子どもを対象に、政府が1000ドルの初期資金を拠出する仕組みです。年間最大5000ドルまで追加拠出でき、18歳まで引き出せない長期積立型の税優遇口座で、現在は米国株のETFなどに投資できます。式典ではマイケル・デル氏夫妻が60億ドル超の拠出を表明するなど、官民連携のプロジェクトとしての側面も持っています。
この口座への将来的なビットコイン組み入れについて、トランプ大統領は「何かが起きるかもしれない」と含みを持たせました。具体的な時期や計画は未定ですが、この発言はストラテジー社の売却報道による下落分を帳消しにする約1.8%の反発をビットコインにもたらしました。「米国がやらなければ中国がやる」という大統領の言葉は、暗号資産を国家の成長戦略として位置づける姿勢を改めて印象づけています。
SECの規制緩和と準備金構想、7月が正念場に
米証券取引委員会(SEC)のアトキンス委員長は、暗号資産向けの規制緩和ルール案「レギュレーション・クリプト」を今月中に提案する予定です。DeFiやトークン化証券を対象に証券登録を一時免除する「セーフハーバー(法的猶予)」の設置が盛り込まれており、スタートアップが米国内でイノベーションを進めやすくなることが期待されています。
また、米国の「戦略的ビットコイン準備金」の具体的な設計図も7月中に発表される見通しです。財務省に100万BTCの購入を義務付ける「BITCOIN法案」や20年間の保有を強制する「ARMA法案」など、ビットコインを金(ゴールド)と同等の国家戦略資産として位置づける動きが議会で続いています。規制と制度の両面で、7月は重要な節目となりそうです。
ウォレットの乱数脆弱性「イル・ブルーム」に注意を
最後に、個人投資家にとって身近なセキュリティの話題です。セキュリティ企業のコインスペクトは、一部のソフトウェアウォレットでリカバリーフレーズの生成に使われる乱数が弱く、第三者に資金を抜き取られる恐れがある脆弱性「イル・ブルーム」を特定しました。2018年以降に作成された特定のモバイルウォレットが対象で、すでに500万ドル以上の流出が確認されています。
自身のウォレットが対象かどうか、提供されているチェックツールで確認しておくことをお勧めします。相場の話題に目が向きがちですが、資産の保管方法を定期的に見直すことも大切です。



