(16日終値)
ドル・円相場:1ドル=141.82円(前営業日比△1.53円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=155.22円(△1.67円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0937ドル(▲0.0008ドル)
ダウ工業株30種平均:34299.12ドル(▲108.94ドル)
ナスダック総合株価指数:13689.57(▲93.25)
10年物米国債利回り:3.76%(△0.04%)
WTI原油先物7月限:1バレル=71.78ドル(△1.16ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1971.2ドル(△0.5ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
6月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)
63.9 59.2
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。日銀が今日まで開いた金融政策決定会合で、現行の大規模な金融緩和策の維持を決めたほか、植田和男日銀総裁が会見で「2%物価安定目標の達成にはなお時間がかかる」「経済情勢などに応じ、機動的に対応しつつ粘り強く緩和継続」と述べ、金融緩和を継続していく考えを示したため、NY市場に入っても円安の流れが継続した。
米ミシガン大学が発表した6月消費者態度指数(速報値)が63.9と予想の60.0を上回ったことや、米連邦準備理事会(FRB)高官のタカ派的な発言を手掛かりにドル買いも進み、5時30分過ぎには一時141.92円と昨年11月以来7カ月ぶりの高値を更新した。
なお、ウォラーFRB理事は「インフレ低下に向けた進展は遅く、幾分の追加引き締めが必要となる可能性」と述べたほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁は「インフレ鈍化がなければ、さらなる利上げを容認」などと語った。
・ユーロドルは5日ぶりに小反落。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続を見込んだユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0971ドルと5月11日以来約1カ月ぶりの高値を付けたものの、予想を上回る米消費者信頼感指数をきっかけに米長期金利が上昇すると一転下落した。24時前には1.0918ドルと日通し安値を付けた。
もっとも、引けにかけては下げ渋った。ユーロ円の上昇につれた買いなどが入り、1.0946ドル付近まで下げ幅を縮める場面があった。
・ユーロ円は5日続伸。ECBは利上げを継続するとの見方が強まる一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日欧金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ユーロ買いが進んだ。取引終了間際に一時155.26円と2008年9月以来15年ぶりの高値を付けた。
ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時182.05円、豪ドル円は97.58円、NZドル円は88.56円、カナダドル円は107.66円、スイスフラン円は158.81円、メキシコペソ円は8.33円まで値を上げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。FRB高官のタカ派的な発言を受けて、金融引き締め長期化による景気悪化への警戒が高まり、株売りが広がった。3連休を控えた週末を前にポジション調整目的の売りも出た。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は7日ぶりに反落。前日に1年2カ月ぶりの高値を付けたあとだけに利益確定目的の売りが出た。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。FRB高官のタカ派的な発言を受けて、米金融引き締めの長期化観測が高まると債券売りが広がった。
・原油先物相場は続伸。昨日、中国で原油需要の根強さを示す指標が発表となったほか、中国政府が大規模な景気浮揚策を検討しているとの観測が、エネルギー需要が高まるとの見方につながり買いを誘った。
・金先物相場は小幅に3日続伸。米現地14日結果公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)において追加利上げの可能性が示唆された一方、追加利上げに関して懐疑的な見方もあり米金利やドル相場はやや不安定に振れる状態。金利や為替の動向に影響を受けやすい金相場は方向感が定まらず小幅高で週の取引を終えた。