10日の日経平均は5日続落。終値は198円安の32189円。7日の米国株は雇用統計を消化して下落したが、これを受けても小幅に上昇して始まった。すぐに下げに転じたが、直近安値に接近したところで切り返すと、プラス転換から上げ幅を3桁に広げるなど、序盤では強い動きも見られた。
しかし、32500円より上が重く、失速して再びマイナス転換。そこからは一気に下方向に勢いがつき、一時下げ幅を300円超に広げた。32000円割れは回避すると、後場に入って13時台には鋭角的に値を戻した。ただ、プラス圏に浮上したところで売り直されると再び下げ幅を3桁に拡大。終日方向感が定まらず、200円近い下落で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆6900億円。業種別では鉱業、パルプ・紙、小売などが上昇した一方、海運、輸送用機器、医薬品などが下落している。ギリアド・サイエンシズと共同出願した特許について、米国で特許査定を受けたことを発表したカルナバイオサイエンス(4572)が急騰。ストップ高をつける場面もあった。半面、通期の単体見通しを下方修正したエクスモーション(4394)に売りが殺到しており、場中は値が付かずストップ安比例配分となった。