5日の香港株式市場で、ハンセン指数は4日ぶりに反発。終値は前日比0.10%高の21853.07ポイントだった。中国企業指数は0.07%安の7642.45ポイント。メインボードの売買代金は概算で1226億1000万HKドル。
ハンセン指数は心理的節目の22000ポイントに乗せて始まったものの、徐々に上げ幅を縮小し、節目を割ると、一時マイナス圏に沈む場面もあった。中盤以降はほぼプラス圏で推移したが、上値の重さが目立った。バイデン米大統領が早ければ週内にも中国から輸入する消費財にかかる関税の一部撤廃を発表するとの報道が好感されたほか、2022年6月の財新中国サービス業購買担当者景気指数(PMI)が54.5と4カ月ぶりに景況感の分かれ目である50を上回ったことも投資家心理を強気に傾けた。ただ、中国本土の一部地域で新型コロナウイルスの感染が増加傾向にあることなどが嫌気された。6日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表されるほか、8日には米雇用統計が発表される予定で、米金融政策をにらんで様子見ムードも強まったもよう。
ハンセン指数構成銘柄では、アリババ集団(09988)やAIAグループ(01299)が買われて相場を支えた。薬明生物技術(02269)は6%超上昇。子会社2社が米商務省産業安全保障局(BIS)の「未検証エンドユーザーリスト(UVL)」から除外される見通しと伝わり、材料視された。阿里健康(00241)や安踏体育用品(02020)の上昇も目立った。半面、舜宇光学科技(02382)や小米集団(01810)が売られた。
この他では、直近2営業日で6割近く下落していたセンスタイム(00020)が8.27%高と反発。上海電気集団(02727)や康龍化成(03759)も高かった。半面、聯華超市(00980)や長城汽車(02333)などが売られた。