(3日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.55円(前営業日比▲0.19円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.02円(△0.14円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9826ドル(△0.0024ドル)
ダウ工業株30種平均:29490.89ドル(△765.38ドル)
ナスダック総合株価指数:10815.43(△239.81)
10年物米国債利回り:3.64%(▲0.19%)
WTI原油先物11月限:1バレル=83.63ドル(△4.14ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1702.0ドル(△30.0ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
9月米製造業PMI改定値 52.0 51.8
8月米建設支出(前月比) ▲0.7% ▲0.6%・改
9月米ISM製造業景気指数 50.9 52.8
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。東京市場や欧州市場では145円台に乗せる場面もあったが、政府・日銀による円買い介入への警戒感が根強い中、上値は重かった。
NYの取引時間帯に入ると、9月米ISM製造業景気指数が50.9と予想の52.2を下回ったことが伝わり、米10年債利回りが前営業日比0.2631%低い3.5655%前後まで大幅に低下。全般ドル売りが活発化し、前週末安値144.21円を下抜けて一時144.16円まで値を下げた。ただ、引けにかけてはクロス円の上昇につれた買いが入り、144.79円付近まで下げ渋った。
・ユーロドルは反発。予想を下回る米ISM製造業景気指数を受けて、米長期金利が急低下すると全般ドル売りが進行。米国株相場の大幅上昇につれて欧州株が持ち直したこともユーロの支援材料となり、一時0.9844ドルと日通し高値を更新した。その後の下押しも0.9789ドル付近にとどまった。
・オセアニア通貨は堅調だった。ダウ平均が一時920ドル超上昇するなど、米株式相場が底堅く推移するとリスクセンチメントに敏感なオセアニア通貨に買いが集まった。豪ドル米ドルは0.6522米ドル、NZドル米ドルは0.5731米ドルまで値を上げたほか、豪ドル円は94.36円、NZドル円は82.82円と日通し高値を更新した。
・ユーロ円は小幅ながら4日続伸。21時前に一時141.37円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ユーロ円以外のクロス円が上昇した影響などを受けて、142.22円付近まで持ち直した。
・ブラジルレアルは対ドルで一時5.1552レアル、対円では28.06円まで急伸した。2日投票が行われたブラジル大統領選では当選に必要な有効投票の過半数を得票した候補はなく、現職のボルソナロ大統領とルラ元大統領の2人による決選投票が行われることに決まった。この結果を好感する格好でブラジルの代表的な株式指数であるボベスパ指数が5.5%高の大幅高となり、通貨レアルにも買いが入った。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに大幅反発。前週末に2020年11月以来の安値を更新したあとだけに短期的な戻りを期待した買いが入った。9月米ISM製造業景気指数が予想を下回ったことが分かると、米長期金利が大幅に低下。相対的な割高感が薄れた株式が買い直され、一時920ドル超上昇した。
英政府が「所得税の最高税率を引き下げる案を撤回する」と表明し、同国の財務悪化に対する懸念が和らいだことも相場の支援材料。市場では「金融市場の不安定化リスクに配慮して米欧中銀が利上げペースを緩める」との思惑も浮上し、株買いを誘った。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日ぶりに大幅反発した。ただ、四半期出荷台数が予想下回った電気自動車のテスラが一時9%超急落した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに大幅反発。英政府が「所得税の最高税率を引き下げる案を撤回する」と表明し、同国の財務悪化に対する懸念が和らぐと欧州債相場が上昇。米国債にも買いが波及した。9月米ISM製造業景気指数が予想を下回ったことも買いを促し、利回りは一時3.5655%前後まで低下した。
・原油先物相場は3日ぶりに反発。石油輸出国機構(OPEC)加盟国や他の主要産油国による枠組みOPECプラスによる追加減産へ向けた動きが押し上げ要因となった。一時84ドル台と、9月22日以来の水準まで上昇した。
・金先物相場は大幅続伸。9月15日以来、約半月ぶりに1700ドル台を回復。米金利低下やドル安が支援となった。金利低下により、金利が付かない資産である金の相対的な価値が高まった。ドル安がドル建て金相場の換算値を押し上げたり、ドルの代替資産とされることもある金の投資妙味を高めたりしたことも、押し上げ要因となった。