香港大引け:大幅に4日続落で16000ポイント割れ、13年超ぶり安値

週明け24日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に4営業日続落。終値は前営業日比6.36%安の15180.69ポイントだった。中国企業指数は7.30%安の5114.48ポイント。メインボードの売買代金は概算で1617億5000万HKドル。


ハンセン指数は心理的節目の16000ポイントを下回って寄り付いた後、序盤に一気に下げ幅を拡大すると、その後も下げ続けた。中国共産党が23日に第20期中央委員会第1回全体会議(1中全会)を開き、習近平総書記(国家主席)の3期目となる政権が発足。序列2位にロックダウン(都市封鎖)で上海に混乱を招いた李強氏が選出されたことや、新指導部に株式市場に精通したメンバーがいないことへの懸念などが相場の重しとなった。指数は結局、2009年4月29日以来およそ13年6カ月ぶりの安値を更新した。一方、中国の国家統計局が延期されていた主要経済指標を発表。2022年7-9月期の実質国内総生産(GDP、速報値)成長率は前年同期比3.9%となり、市場予想(3.4%増)を上回った。


ハンセン指数構成銘柄では、美団(03690)が14%超、JDドットコム(09618)が13%超、百度(09888)が12%超、テンセント(00700)とアリババ集団(09988)が11%超それぞれ下落し、指数を大きく押し下げた。前引け後に2022年7-9月期の売上高を発表した中国海外発展(00688)は10%超下落。龍湖集団(00960)や碧桂園服務(06098)も14-15%下げた。半面、長江インフラ(01038)や創科実業(00669)が買われた。


この他では、ヤム・チャイナ(09987)は24日付で香港上場の扱いが「セカンダリー上場」から「プライマリー上場」に切り替わり、中国本土との相互取引の対象にも加わったが、8%超下落。野村インターナショナルが目標株価を38%引き下げた快手科技(01024)は大幅に4営業日続落し、上場来安値を更新した。半面、中東の大手石油企業と総額140億元の契約を締結したと発表した中海油田服務(02883)が5%近く上昇した。

中国株情報部 アナリスト

竹内 なつ子

大学卒業後、日本の証券会社に勤務。中国・北京での語学留学を経て、日系証券会社の上海駐在員事務所や台湾の会計士事務所で翻訳業務に従事。2級FP技能士。

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