香港大引け:大幅続伸、3週ぶり高値 中国の景気刺激策を期待

週明け7日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続伸。終値は前営業日比2.69%高の16595.91ポイントだった。中国企業指数は2.80%高の5636.21ポイント。メインボードの売買代金は概算で1485億9000万HKドル。


ハンセン指数は安く寄り付いた直後に上げに転じた。前週末の米株式相場の反発や米ドル安の進行を受け、投資家が値ごろ感に着目した買いを入れた。また、中国政府が景気刺激策を打ち出すとの期待が高まり、ほぼ全面高の展開となった。中国の防疫統括当局は5日の会見で「ゼロコロナの方針を揺らぐことなく堅持する」と強調する一方で、低リスク地域での強制隔離や高リスク指定の恣意的な拡大などの「規定違反」が地方で見られたと指摘した。また、国家発展改革委員会は民間投資の支援策を強化する措置を発表した。中盤に上昇率が4%を超えた後に上げ幅をやや縮めたものの、終値は10月18日以来およそ3週間ぶりの高値となった。


ハンセン指数構成銘柄では、不動産株の碧桂園(02007)と碧桂園服務(06098)、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(02382)、医薬品開発受託の薬明生物技術(02269)が急上昇。英金融大手のHSBC(00005)、生保大手の中国平安保険(02318)、取引所運営の香港証券取引所(00388)の続伸も目立つ。一方、香港不動産開発の新鴻基地産(00016)、乳業大手の中国蒙牛乳業(02319)が逆行安。


ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は4.06%高の3396.64ポイントと続伸。画像認識システムのセンスタイム(00020)が急騰し、半導体ファウンドリーの華虹半導体(01347)も大幅に続伸した。半面、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(09961)が反落した。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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