(17日終値)
ドル・円相場:1ドル=140.20円(前営業日比△0.70円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=145.29円(△0.26円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0362ドル(▲0.0033ドル)
ダウ工業株30種平均:33546.32ドル(▲7.51ドル)
ナスダック総合株価指数:11144.96(▲38.70)
10年物米国債利回り:3.76%(△0.07%)
WTI原油先物12月限:1バレル=81.64ドル(▲3.95ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1763.0ドル(▲12.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
前週分の米新規失業保険申請件数 22.2万件 22.6万件・改
10月米住宅着工件数 142.5万件 148.8万件・改
建設許可件数 152.6万件 156.4万件
11月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
▲19.4 ▲8.7
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。欧州序盤に138.88円と日通し安値を付けたものの、前日の安値138.74円が目先サポートとして意識されるとじりじりと下値を切り上げる展開となった。
ブラード米セントルイス連銀総裁はこの日、「現行の政策金利は十分に制約的な水準を下回っている」「少なくとも5%程度まで金利を引き上げる必要があり、より厳格な仮定では7%以上への利上げが推奨される」などと発言。米長期金利の上昇とともにドル買いが優勢となり、前日の高値140.29円を上抜けて一時140.74円まで上値を伸ばした。
なお、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁はイベントで「政策金利をどこまで引き上げなければならないかはまだ分からない」などと語った。
・ユーロドルは3日ぶりに反落。ブラード氏が金融引き締めに積極的な「タカ派姿勢」を示したことで、このところ強まっていた利上げペースの減速観測が後退。米長期金利が上昇しドル買いが進んだ。前日の安値1.0331ドルを下抜けて、23時過ぎに一時1.0305ドルと日通し安値を付けた。
ただ、16日の安値1.0280ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。ユーロ豪ドルやユーロポンドなど一部ユーロクロスが上昇したことも相場を下支えした。
・ユーロ円は続伸。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが出て、4時30分過ぎに一時145.47円と日通し高値を付けた。
・ポンドドルは頭が重かった。スナク英政権はこの日、大規模な増税と歳出削減による総額約550億ポンドの財政改革計画を発表したものの、高インフレが長期化する中、景気の落ち込みが深刻化するとの懸念は根強く、ポンド売りが優勢となった。市場では「国民の暮らしに打撃を与える記録的なインフレを早期に解消できるか不透明」との声が聞かれ、一時1.1764ドルと日通し安値を付けた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら続落。ブラード米セントルイス連銀総裁が金融引き締めに積極的な「タカ派」姿勢を示したことで、このところ強まっていた利上げペース減速観測が後退。米長期金利が上昇し、株式の相対的な割高感が意識された。指数は一時310ドル超下落する場面があった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も小幅続落した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。ブラード米セントルイス連銀総裁が金融引き締めに積極的な「タカ派」姿勢を示したことで、このところ強まっていた利上げペースの減速観測が後退し債券売りが広がった。
・原油先物相場は大幅続落。中国本土において新型コロナウイルス新規感染者数が連日で2万人を超えており、感染再拡大による景気減速が原油ほかエネルギー需要の後退につながるとの観測が重し。ポーランドに着弾したミサイルがロシアの直接攻撃によるものではないとの見方も、地政学的な懸念を多少和らげ、エネルギー供給網に関する不安を幾分緩めた。
・金先物相場は3日続落。米金利の上昇やドル高が重し。米10年債利回りが一時3.8%台へ上昇するなか、ユーロなど主要通貨に対してドル買いが先行した。金利がつかない資産である金の相対的な投資妙味の低下が意識されたほか、ドル高がドル建て金価格の割高感につながり、NY金先物を重くした。