21日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前日比1.51%安の20574.63ポイントだった。中国企業指数は1.11%安の7099.55ポイント。メインボードの売買代金は概算で1016億3000万HKドル。
ハンセン指数は小安く寄り付いて朝方に下げ幅を広げ、中盤は下落率1%付近で推移。幅広いセクターで売りが優勢となり、終盤に一段安となって引けた。中国で新型コロナウイルスの新規感染者数が収束せず、厳しい行動制限の再導入が警戒された。中国政府が打ち出す経済対策への期待も、李克強首相の発言を受けて後退したもよう。国営新華社によると、李首相は19日夜、世界経済フォーラムの会合で「中国は高すぎる成長目標のために、超大規模な刺激措置や通貨の過剰供給などを実施したりしない」と述べた。
ハンセン指数構成銘柄では、本土系不動産株の碧桂園服務(06098)、龍湖集団(00960)、碧桂園(02007)、華潤置地(01109)、中国海外発展(00688)がそろって大幅に下落。住宅ローン返済拒否の広がりが引き続き警戒された。保険株のAIAグループ(01299)と中国平安保険(02318)、カジノ株の銀河娯楽(00027)も安い。半面、中国当局がゲーム審査を拡大すると伝わり、ネットイース(09999)が大きく買われた。スマートフォン部品の舜宇光学科技(02382)、電動工具の創科実業(00669)は続伸した。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は0.12%高の4582.36ポイントと小幅に続伸。センスタイム(00020)、快手科技(01024)、万国数拠(09698)が前日に続いて買われた。一方、ネット損保の衆安在線財産保険(06060)が10%超安と急落。2022年6月中間決算で赤字に転落する見通しを前日大引け後に発表し、嫌気した売りが膨らんだ。