香港大引け:小反落、ハイテク株に売り 不動産政策期待で下げ幅縮小

週明け25日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に反落。終値は前営業日比0.22%安の20562.94ポイントだった。中国企業指数は0.42%安の7077.09ポイント。メインボードの売買代金は概算で893億6300万HKドルと1000億HKドルの大台に届かなかった。


ハンセン指数は安く寄り付き、中盤までじりじりと下げ幅を広げた。前週末のNY市場でソーシャルメディア株やハイテク株を中心に幅広い銘柄が下落した流れが、香港市場にも波及した。欧州主要国や米国の景況感を示す指標が低下したことで、世界的な景気後退への警戒が強まり、商いは低調だった。後場に入って下落率が1%を超える場面があったが、その後は次第に下げ幅を縮小。政策期待から不動産株と金融株が買い直され、相場の一定の下支えとなった。


ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株のアリババ集団(09988)とテンセント(00700)、美団(03690)が売られて相場の重荷となった。海運の東方海外(00316)、医薬品開発受託の薬明生物技術(02269)、自動車ディーラーの中升集団(00881)は大幅に反落。スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(02382)も安い。半面、本土系不動産デベロッパーの龍湖集団(00960)、碧桂園(02007)、華潤置地(01109)、中国海外発展(00688)がそろって大幅高。中国政府が開発業者の資金繰りを支援する不動産基金を新設すると伝わった。大型金融株のAIAグループ(01299)、中国建設銀行(00939)も買われた。


ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は1.38%安の4534.34ポイントと4営業日ぶりに反落。電気自動車メーカーの蔚来集団(09866)、小鵬汽車(09868)、理想汽車(02015)の下げがきつい。半導体ファウンドリーの華虹半導体(01347)も売られた。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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