(12日終値)
ドル・円相場:1ドル=133.42円(前営業日比△0.40円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=136.88円(▲0.42円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0259ドル(▲0.0061ドル)
ダウ工業株30種平均:33761.05ドル(△424.38ドル)
ナスダック総合株価指数:13047.19(△267.28)
10年物米国債利回り:2.83%(▲0.06%)
WTI原油先物9月限:1バレル=92.09ドル(▲2.25ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1815.5ドル(△8.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
7月米輸入物価指数(前月比) ▲1.4% 0.3%・改
8月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)
55.1 51.5
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。10日発表の7月米消費者物価指数(CPI)が下振れしたことで、米インフレがピークアウトしたとの見方が浮上。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ減速期待から週半ばにかけては円買い・ドル売りが進んだ。ただ、本日は週末を前にポジション調整目的のドル買いが優勢となり、20時30分過ぎに一時133.89円まで値を上げた。FRB当局者らがインフレに対して引き続き警戒感を示していることも相場を下支えした。
その後発表された8月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が55.1と予想の52.5を上回ったことが分かると133.87円付近まで再び強含んだものの、日通し高値133.89円には届かず。引けにかけては133.42円付近まで押し戻された。市場では「夏季休暇に入っている投資家が多く、商いは低調だった」との声が聞かれた。
なお、バーキン米リッチモンド連銀総裁はCNBCとのインタビューで、「インフレが抑制された状況の持続を確認することを望む。それまでは金利を制限的な領域に移行させる必要がある」「インフレが一定期間、目標の2%で推移することを確認したい」などと述べ、「利上げを継続する必要がある」との考えを示した。
・ユーロドルは5日ぶりに反落。今週発表の米インフレ指標の下振れで、週半ばにかけてはユーロ買い・ドル売りが進んでいたが、本日は週末を控えたポジション調整目的のユーロ売り・ドル買いが優勢となった。良好な米経済指標を手掛かりにユーロ売り・ドル買いが出た面もあり、24時前に一時1.0238ドルと日通し安値を付けた。ユーロスイスフラン中心にユーロクロスが下落した影響も受けた。
なお、エネルギー供給不安が高まる欧州では、日照りが続く独ライン川の水位が低下し、ロシア産化石燃料の代替エネルギー源である石炭の水上輸送が困難な水準に近づいている。厳しい熱波が物流の大動脈に深刻な影響を及ぼしているという。
・ユーロ円は反落。全般ユーロ売りが進んだ流れに沿って一時136.87円と本日安値を付けた。なお、ユーロスイスフランは一時0.9655スイスフランと2015年1月のスイスショック以来の安値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、5月4日以来約3カ月ぶりの高値となった。今週発表の米インフレ指標が下振れしたことで、米インフレがピークアウトしたとの見方が広がり、FRBの利上げ減速期待が高まった。消費関連銘柄やハイテク株が買われ、相場を押し上げた。8月米消費者態度指数速報値が予想を上回ったことも投資家心理の改善につながった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅反発し、4月21日以来約4カ月ぶりの高値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは反発。インフレのピークアウトを示す経済指標が相次ぎ、FRBが利上げペースを緩めるとの期待が債券買いを誘った。
・原油先物相場は大幅に反落。時間外から売りが先行。昨日の上昇局面では取り上げられなかった石油輸出国機構(OPEC)の月報内容「2022年の世界全体の石油需要見通しを下方修正」が、下落し始めると材料視された。91ドル台まで下値を広げ、昨日上げた分を吐き出した。
・金先物相場は反発。為替相場ではドルが買い戻され、8月米消費者態度指数速報値は予想比上振れなど、ドル建て/安全資産の金にとっては売り材料が目立った。しかしながら、NY序盤に1800ドル付近で下値の堅さを確認すると、投機筋を中心にショートカバー優勢の1日となった。