30日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比0.62%安の21859.79ポイントだった。中国企業指数は0.36%安の7666.88ポイント。メインボードの売買代金は概算で1514億6000万HKドル。
ハンセン指数は中盤まで前日終値を挟んだ狭いレンジで一進一退の値動き。日本時間きょう午後に米ダウ平均先物が急落すると、欧米の中央銀行による積極的な金融引き締めが世界景気を冷やすとの懸念が香港市場でも強まり、終盤に下げ幅を拡大。100日移動平均(大引け時点で21648.32ポイント)に近い水準では下げ渋ったが、結局は終値ベースで前日回復していた心理的節目の22000ポイントを割り込んで引けた。中国国家統計局が寄り付き後に発表した6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.2で、景況感の分かれ目となる50を4カ月ぶりに超えたものの、市場予想から下振れした。香港市場は7月1日が中国への返還記念日の祝日で休場となるため、連休を前に手じまい売りも出たもよう。セクター別では情報技術が大幅に下げた半面、必需消費財が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株のアリババ集団(09988)とテンセント(00700)、美団(03690)が大きく売られ、相場の重荷だった。海運大手の東方海外(00316)、パソコン大手のレノボグループ(00992)、半導体ファウンドリーのSMIC(00981)は続落した。一方、前日売られた中国生物製薬(01177)、華潤ビール(00291)、信義ガラス(00868)が大幅に反発。スポーツ用品の安踏体育用品(02020)と李寧(02331)も高い。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は1.36%安の4870.30ポイントと続落。画像認識システムの中国最大手センスタイム(00020)の終値は前日比46.77%安の3.13HKドルと、新規上場(昨年12月30日)の公開価格だった3.85HKドルを下回った。半面、電気自動車メーカーの理想汽車(02015)、蔚来集団(09866)、小鵬汽車(09868)はそろって反発した。