(5日終値)
ドル・円相場:1ドル=135.85円(前営業日比△0.23円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=139.45円(▲1.91円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0266ドル(▲0.0156ドル)
ダウ工業株30種平均:30967.82ドル(▲129.44ドル)
ナスダック総合株価指数:11322.24(△194.40)
10年物米国債利回り:2.81%(▲0.07%)
WTI原油先物8月限:1バレル=99.50ドル(▲8.93ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1763.9ドル(▲37.6ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
5月米製造業新規受注(前月比) 1.6% 0.7%・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは反落。欧州天然ガス価格の上昇で、インフレ高進によるユーロ圏景気の減速懸念が高まると全般ユーロ売りが広がった。短期金融市場では欧州中央銀行(ECB)が今月中に0.25%の利上げを実施するとの見方は織り込まれているものの、9月までの0.50%利上げの織り込み度合いは後退した。
年初来安値である1.0350ドルや重要なネックラインとして意識されていた2017年1月3日の安値1.0341ドルを下抜けると、テクニカル的な売りも活発化し、1時30分前に一時1.0235ドルと02年12月以来およそ19年半ぶりの安値を更新した。
市場では「欧州が年内に景気後退(リセッション)入りするとの予想が増加。1ユーロ=1ドルのパリティ(等価)割れを見込む声が増え始めている」との指摘があった。
・ドル円は小幅続伸。米10年債利回りが2.77%台まで低下したことが相場の重しとなり、一時135.53円と日通し安値を付けたものの、ユーロや資源国通貨に対してドル高が進んだ影響を受けたため下値は限定的だった。
・ユーロ円は急反落。ユーロ圏景気の減速懸念から全般ユーロ売りが進んだ流れに沿って、24時30分過ぎに138.95円と6月16日以来の安値を付けた。ダウ平均が一時740ドル超下落した場面ではリスク・オフの円買い・ユーロ売りも入った。
・カナダドルは対ドルで1.3084カナダドル、対円で103.65円まで下落した。WTI原油先物価格が1バレル=100ドルを割り込んで、一時10%超急落。産油国通貨とされるカナダドルに売りが出た。同じく産油国通貨であるメキシコペソも軟調に推移し、対ドルで20.6181ペソ、対円で6.58円まで値を下げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。欧州天然ガス価格の上昇で、インフレ高進によるユーロ圏景気の減速懸念が高まると欧州株が急落。米株にも売りが波及し、一時740ドル超下落した。米景気後退への懸念が強まったことも景気敏感株を中心に売りを誘った。ただ、米長期金利の低下を受けて高PER(株価収益率)のハイテク株に買いが入ると、下げ幅を縮めた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸した。
・米国債券相場で長期ゾーンは5日続伸。米景気の減速懸念が一段と高まると、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。利回りは一時2.7763%前後まで低下し、10年債利回りが2年債利回りを下回る「逆イールド」が発生した。
・原油先物相場は大幅反落。時間外の東京時間午前には一時111.45ドルまで強含んだが、欧州の景気後退懸念で欧州株・欧州通貨が弱含むと、原油先物価格は下げに転じた。NY入り後はさらに下げ幅を広げ、一時97.43ドルまで下げるなど、一日で高値から14ドル超下落するなど大相場になった。
・金先物相場は6日続落。欧米株価は軟調な動きを見せたが、リスク回避の金の買戻しには動かず6日続落した。ドルが対ユーロで2002年以来、カナダドルやポンドに対しては2020年以来となるドル高に動き、ドルで取引される金先物は割高感となったことも重しになった。