香港大引け:反落、1週間ぶり安値 上海コロナ検査再開と本土株安を嫌気

6日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.22%安の21586.66ポイントだった。中国企業指数は1.26%安の7545.92ポイント。メインボードの売買代金は概算で1412億5000万HKドル。


ハンセン指数は小安く寄り付き、次第に下げ幅を拡大。後場には一時、下落率が2%を超えた。終盤にやや値を戻したものの、終値は6月23日以来ほぼ2週間ぶりの安値圏となった。幅広い銘柄が欧米の景気減速を警戒する売りに押された。5日の欧州株式市場はロシアによる天然ガスの供給不安を背景に大幅安。米債券市場では長短金利が逆転する「逆イールド」が発生し、景気後退(リセッション)懸念が一段と強まった。新型コロナウイルスの感染拡大を警戒した上海市が大規模なPCR検査を再開したことで中国本土相場が下落し、香港市場の地合いも悪化した。


ハンセン指数構成銘柄では、原油安を受けて中国石油メジャーのペトロチャイナ(00857)とCNOOC(00883)が大きく売られた。英金融大手HSBC(00005)は続落。火鍋チェーン大手の海底撈国際(06862)、豚肉大手の万洲国際(00288)下げもきつい。中国ネット通販大手のJDドットコム(09618)が下落した一方で同業のアリババ集団(09988)が逆行高。太陽光発電用ガラスメーカーの信義光能(00968)は続伸した。


ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は1.23%安の4801.75ポイントと続落。オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(09961)、画像認識システムのセンスタイム(00020)が大幅安だった。半面、電気自動車メーカーの理想汽車(02015)、小鵬汽車(09868)、蔚来集団(09866)がそろって買われた。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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