香港大引け:大幅に3日続落、3カ月ぶり安値 龍湖集団が急落

10日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に3日続落。終値は前日比1.96%安の19610.84ポイントだった。中国企業指数は2.22%安の6644.13ポイント。メインボードの売買代金は概算で892億7000万HKドルにとどまった。


ハンセン指数は9日の米株式市場でハイテク株が幅広く下落した流れを引き継ぎ、始値で心理的節目の20000ポイントを割り込んだ。朝方に小高くなっていた中国本土相場が下げに転じると、ハンセン指数も序盤にほぼ一本調子で下げ幅を拡大。下落率が2%を超える水準では下げ渋ったものの、終値は5月12日以来およそ3カ月ぶりの安値圏だった。寄り付き後に発表された2022年7月の中国消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.7%上昇と、20年7月以来2年ぶりの高水準。食料や燃料の価格が大きく上昇する一方で、他の品目の物価は伸び悩んだことで、中国景気の減速が警戒されたもよう。米7月消費者物価指数(CPI)の発表を香港時間きょう夜に控えて様子見気分が強く、商いは低調だった。


ハンセン指数構成銘柄では、前日大引け後に7月の不動産販売データを発表した龍湖集団(00960)が16%超安と急落。同業の碧桂園(02007)、不動産管理の碧桂園服務(06098)も大きく売られた。医薬品受託開発の薬明生物技術(02269)は9%超安。ハイテク株の舜宇光学科技(02382)、JDドットコム(09618)、美団(03690)も安い。一方、海運株の東方海外(00316)、通信株のチャイナ・モバイル(00941)、香港公益株の中電控股(00002)が逆行高。


ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は2.83%安の4173.77ポイントと3日続落。構成30銘柄が全て下落した。電気自動車メーカーの蔚来集団(09866)、小鵬汽車(09868)、理想汽車(02015)の下げがきつい。

中国株情報部

村山 広介

日本の出版社や外資系出版社に勤務したほか、シンガポールの邦字新聞社でビジネスニュース編集を経験。 2011年8月、T&Cフィナンシャルリサーチ(現・DZHフィナンシャルリサーチ)に入社。

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