ビットコイン、月末月初に売られるも…
代表的な暗号資産のビットコイン(BTC)は2026年7月2日16時頃、対円では前週(7日前)比2.3%安の975万円前後で取引されています。BTCドルが6万0200ドル前後と、年初来では約31%安の水準で推移しています。
BTC円は週末に持ち直す場面もありましたが、980万円台では伸び悩みました。6月末にかけて再び売り圧力が強まると、7月1日朝には940万円まで売り込まれました。BTCドルも6万ドルを挟み上下していたところから、週明け6万ドル割れで下げ足を速め、5万7700ドル台まで売られました。
もっとも、BTCドルは2024年9月以来の5万8000ドル割れで下落が一服。買い戻す動きが今度は強まり、2日朝にBTCドルは6万1000ドル台まで反発する場面がありました。BTC円も一時990万円超えまで切り返しています。

※Trading Viewより
ストラテジー社、公式に売却枠を設定
第198回「ストラテジーがついに…」でお伝えしたストラテジー社の32BTC売却は、優先株の配当支払いに伴う限定的なものでした。しかし6月29日、同社は最大12億5000万ドル相当のBTC売却を財務戦略として公式に組み込む新方針を採択しました。「決して売らない」という姿勢を掲げてきた同社が、初めて売却を制度として認めた点が今回の大きな違いです。
売却の用途は、12カ月分の利払いをまかなう米ドル準備金の補充、優先株の配当支払い、自社株買いの原資に限定されており、保有資産の投げ売りとは異なります。市況に応じて一部を現金化する方が、結果として企業価値や1株当たりのBTC保有比率を効率的に守れるという経営判断に切り替えた形です。同社は引き続きBTCを主要資産として重視する姿勢を崩していません。
この発表に対して株式市場は好意的に反応し、発表当日にストラテジー社の株価(MSTR)は13%近く急騰しました。一方、暗号資産市場では受け止め方が分かれており、「最強の買い手」だった同社が売却枠を設けたことに慎重な見方も残っています。ただし、「ただビットコインを買い溜めるだけの存在から、市場の上下に合わせて賢く立ち回る強固な企業へ切り替えた」と中長期的な信頼性の向上を評価する声も専門家から出ているのは確かです。
ETF記録的流出と、それでも崩れない累計の土台
米国の現物ビットコインETFは2026年6月に約45.1億ドルという大幅な純流出を記録しました。2024年1月の上場以来、月次ベースで過去最大の流出規模です。特に最大手のブラックロックが運用するIBITからの流出が35.5億ドルに達し、全体の大半を占めました。6月末にかけては9営業日連続で流出が続き、市場の警戒感が強まっています。
背景には米長期金利の上昇、投機資金のAIセクターへのシフト、マウントゴックス関連の大量移動への懸念が挙げられています。ただし上場以来の累計では依然として約511億ドルの純流入を維持しており、資金フローはプラスを保っています。現在は価格の底打ちを探る局面であり、再びETF投資家による押し目買いが入るかが市場の焦点となっています。
7月1日の急反発、潮目の変化というよりも…
ビットコインは7月1日に対ドルで一時5万8000ドルを割り込みました。しかしNY時間にかけて6万ドル台を回復しています。反発を直接説明する決定的な好材料は確認されていませんが、売り持ち(ショート)が積み上がった状態で資金調達率が低下し、ショートカバーとテクニカルな買い戻しが主因だったとみられます。

※Trading Viewより
5万8000ドル近辺は重要なサポートラインとして意識されていましたが、抜けたあとのストップロスはそれほど出なかったようです。意外と底堅かった分だけ、慌てて買い戻す動きとなりました。ただしETFからの資金流出やドル高、米金融政策への警戒感など弱材料は依然として残っています。今回の反発は相場の潮目が変わったというより、一時的な自律反発と見ておくのが妥当かもしれません。



