ふるさと納税のはじめ方

「ふるさと納税」返礼品の賢い選び方とは?注目ポイント還元率について解説!

ふるさと納税をすると、翌年の税金が控除されるだけでなく、寄附先の自治体からお礼として『返礼品』がもらえます。興味はあるけど実際にいくらお得になるのか分からない、という理由でふるさと納税することを躊躇していませんか?今回は、ふるさと納税をするとどれだけお得になるのか計算する方法や、返礼品の賢い選び方について解説します!

ふるさと納税の返礼品

ふるさと納税とは、好きな自治体にお金を「寄附」することを指します。寄附者は寄附金額から自己負担金2000円を除いた全額が翌年の税金から控除され、自治体は寄附金を集めることで地域の活性化に繋がるのが双方のメリットです。


自治体の中には少しでも多くの人に寄附をしてもらうため、お礼として返礼品を送ることを約束して寄附を募っているところがあります。ふるさと納税の返礼品が豪華で魅力的なものが多いのは、自治体同士が寄附を求めて返礼品をより魅力的なものにしようと競争していることが理由です。


返礼品でもらえるものの条件

そもそもふるさと納税は、都会で暮らしている人がふるさと納税制度を使って地方の自治体に寄附をすることで、都会に納税されるお金が地方に流れることになり、地方の活性化につながることを目的として作られました。


しかし自治体同士の返礼品競争が激化したことで返礼品目当ての寄附が増え、必要以上の寄附金額を稼ぐ自治体が出てきたのです。そのため2019年に、過剰な返礼品競争はふるさと納税制度の目的に反するとして、返礼品として送る品は地場産品かつ寄附金額の3割以下とする条件が付けられることになりました。


いくら寄附すればお得?

返礼品として送る品の金額は寄附金額の3割以下です。たとえば、2万円分ふるさと納税した場合、最大6000円分の返礼品を受け取ることができます。寄附金額が5000円の場合、返礼品は最大1500円分です。ふるさと納税すると、寄附金額に関わらず2000円分は自己負担金として必要になります。


つまり、2万円分ふるさと納税すると、実質2000円を支払えば最大6000円分の返礼品を受け取ることができ、直接購入するよりも最大4000円分お得です。しかし5000円分ふるさと納税すると実質2000円支払い最大1500円分の返礼品しかもらえないので、自己負担額は実質マイナスになってしまいます。


自己負担額がマイナスにならない最低寄附金額は約7000円です。しかし、これは返礼品が寄附金額の3割だったときの計算なので、選んだ返礼品によってはたとえ1万円分寄附しても自己負担額がマイナスの可能性もあります。

 

出所:著者作成


税金控除の上限金額に注意

1万円分ふるさと納税しても選んだ返礼品の金額が寄附金額の2割程度だった場合、自己負担額2000円で2000円分の返礼品が届くため、申請などの手間を考えるとお得とは言えません。


自己負担金は寄附金額に関わらず一律2000円であり、寄附金額が多ければ多いほど返礼品でもらえるものの金額は高くなるため、多額の寄附をした方がお得になります。しかし、税金が控除される上限金額には注意が必要です。


上限金額を超えた分の寄附金額は全額自己負担になります。家族構成にもよりますが、ふるさと納税をして自己負担額が実質プラスになるには、年収約200万円以上が目安です。


返礼品の賢い選び方、還元率に注目

返礼品の金額が寄附金額の3割以下であるなら、どの返礼品を選んでもお得さは大して変わらないのでは?と思われるかもしれませんが、そうではありません。


その理由は、品物の「還元率」です。還元率とは、支払った金額に対してどれだけの対価が返ってくるのかを表すもので、例えば還元率が50%の品を1万円で購入すると商品の価値は5000円分ということになります。


つまり、還元率がなるべく高い返礼品を選ぶことが返礼品の賢い選び方です。実は、ふるさと納税の返礼品の中には、還元率が50%や100%を超える商品が存在します。自治体が還元率を公言しているわけではないので、還元率を自分で調べるもしくは大手ふるさと納税サイトが発表している高還元率返礼品リストを参考にしてみてください。


 

出所:著者作成


還元率が3割を超える理由

先ほど、2万円分ふるさと納税した場合、最大6000円分の返礼品を受け取ることができるとご紹介しましたが、仮にこのふるさと納税した返礼品の還元率が50%だった場合、1万円分の返礼品を受け取ることができます。


還元率が3割を超えても問題ない理由は、総務省が出した「寄附金額の3割」という条件は、正確には「返礼品を仕入れる金額が寄附金額の3割」だからです。仕入金額は6000円だけど市場価格では1万円の値が付いている品をふるさと納税2万円分の返礼品にすることは、寄附金額の3割以下かつ還元率50%だといえます。


還元率を自分で調べてみたい場合は、返礼品の商品がお店やネットで大体いくらで販売されているのか調べて、【販売価格÷寄附金額×100%】の計算式に当てはめてみてください。


まとめ

今回はふるさと納税でもらえる返礼品の目安や還元率について説明しました。ふるさと納税する金額が多ければ多いほど返礼品の金額が増えるのでお得になることが分かっていただけたかと思います。


また、返礼品はより高還元率の商品を選ぶことが賢い選び方です。お得な制度を目一杯活用するためにも、寄附金の上限額や控除申請のお忘れにはご注意くださいね。この記事を読んでふるさと納税をやってみようと思っていただければ幸いです。


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