東京23区の駅近を中心に不動産事業を展開するヒューリックの株主優待は、300株所有するともらえるカタログギフトが嬉しい優良銘柄です。2024年までは保有期間に関係なく優待を受けられますが、2025年から一部条件に変更が発生します。
一部の投資家からは「改悪ではないか?」という声もありましたので、本記事では優待内容を徹底解説しました。株主優待を目的にヒューリック株の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
ヒューリックの株主優待の内容
ヒューリックの株主優待の内容は、お肉・海産物・フルーツ・スイーツなど美味しい食品がたくさん載った3,000円 or 6,000円分のカタログギフトがもらえます。
2024年までは継続保有の条件はなく、基準日(毎年年末)までに300株購入することで受け取りが可能です。2024年10月11日時点の株価が1,435円でしたので、約43万円を準備しておけば購入の条件を満たせます。
ヒューリックの株主優待は改悪されたのか?
ヒューリックの株主優待は、基準日(毎年12月末日)に300株保有するだけで受け取れましたが、2025年から受取り条件が一部変更される予定です。一部の投資家からは「改悪ではないか?」という声もありましたので、詳細をみていきます。
ヒューリックが公開する「株主優待制度の一部変更に関するお知らせ」を参考にすると、以下の受取条件に変更される予定です。
変更後の受取条件について、2024年中にヒューリックの株式を3単元(300株)所有すれば3,000円分のカタログギフトが受け取れます。しかし、2025年末時点では継続保有期間が2年未満であるため、来年の優待は受け取れず最短でも2026年からカタログギフトを受け取れるということです。
6,000円分のカタログギフトの受取期間が短くなったのはメリットですが、たしかに優待目的で短期保有する場合は改悪といえます。
この優待内容の変更は、企業としても長期で保有してくれる投資家を優遇するために取った戦略だと考えられます。したがって、ヒューリック株を長期保有するかどうかは、事前に業績を調べたうえで判断しましょう。
次章では、ヒューリックの基本情報や数年間の業績と株価推移について考察します。
ヒューリック【3003】の基本情報
ヒューリックは、東京23区の駅近を中心に賃貸物件を多く所有する不動産会社です。主な事業内容は以下を参考にしてみてください。
・不動産の賃貸・販売:250件を超えるオフィスビル・ショッピングセンター・マンションなどを所有し、貸し出しや販売する
・不動産開発:新しいビルを建てたり、古い建物を建て替えたりするサービスを提供
・ホテル運営:ホテルや旅館など宿泊施設の経営
・保険事業:不動産以外にも保険ビジネスを展開
上記以外にも新規事業として、リソー教育を子会社化して、教育のテナントに特化したビル「こどもでぱーと」の開発を進める方針です。他にもヒューリックリート投資法人という会社を通じて、不動産投資の機会(REITの販売サービス)を提供しています。
ヒューリックの株価と業績推移
ヒューリックの直近5年間における株価推移と業績は、以下のとおりです。
参照:Traging View
ヒューリックは、1957年に日本橋興業株式会社として創業しました。2007年にヒューリックへ社名を変更したあと、徐々に売上と営業利益を伸ばしてきています。2020~2022年にかけて新型コロナウイルスによる外出自粛の環境下でしたが、主力の不動産事業に影響は出ず営業利益・当期利益ともに順調に伸びています。
2024年にリソー教育の子会社化やレーサムの買収を発表しており、今後も不動産を中心に事業拡大を進めていく見込みです。
ヒューリックの配当
直近5年間における一株あたりの配当金推移は、以下のとおりです。
・2020年:36円
・2021年:39円
・2022年:42円
・2023年:50円
・2024年:52円(予想)
ヒューリックは10期連続で増配を実施している高配当銘柄です。2024年10月11日時点の配当利回りは約3.6%を超えており、直近の2020年からは利回り3%超えをキープしています。
安定的な配当収入が期待できるヒューリックは、株主優待と合わせて長期保有にも適した銘柄と言えるのではないでしょうか。
まとめ
本記事ではヒューリックの株主優待について徹底解説しました。2024年の基準日(年末)までに300株購入すると、保有期間に関わらず3,000円分のカタログギフトがもらえます。
しかし、2025年から保有期間が2年以上継続していないとカタログギフトは受け取れないため、優待狙いで購入するのは向いていません。
したがって、ヒューリックの業績を調べたうえで、今後の成長を期待して長期保有するかどうか検討してみてはいかがでしょうか。