おすすめポートフォリオ

第6回「予算100万円・3銘柄・配当利回り3%」を再確認

【おすすめポートフォリオ】では、おすすめの銘柄の組み合わせ(ポートフォリオ)の構築例をご紹介します。今回は2022年9月の【おすすめポートフォリオ】第1回「予算100万円・3銘柄・配当利回り3%」について、2024年5月時点で再確認してみようと思います。


なお、ポートフォリオの構築においては、業種が偏らないようにして、多少なりとも分散投資の効果が発現されることを狙います。



配当利回りが3%超える上場銘柄はやや減少

2024年5月9日時点で配当利回りが3%を超える上場銘柄でスクリーニングすると、1148社が抽出されました。2022年9月15日時点では1200社を超えていましたので、やや減少しています。減ったとはいえ、配当利回りが3%超えの銘柄はまだまだ多いです。




ポートフォリオの構築方針

今回も前回と同様に配当利回りが3%を超え、さらに株価が安定推移しそうな銘柄でポートフォリオを構築します。

具体的には、株価3000円~4000円、配当利回り3%以上、時価総額1000億円以上の銘柄を3銘柄選び、100万円程度でポートフォリオを構築します。




スクリーニングで抽出

銘柄を選びには、トレーダーズウェブの銘柄スクリーニングを活用します。なお、銘柄スクリーニングの使い方については【いまから銘柄選び】第2回「スクリーニングに挑戦しよう~配当利回り編~」を参考にしてください。


スクリーニングの設定は、終値を3000円以上4000円以下、配当利回りを3%以上、時価総額1000億円以上としました。その結果、36件(前回は29件)が抽出されました。以下は該当した銘柄を時価総額の大きい順に並べたものです。





選んだのはこの3銘柄

・みずほフィナンシャルグループ(8411):銀行業 株価3033円(2024年5月9日終値)

日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除。今後の金利上昇を予想する声も多くなっています。金利上昇は銀行の収益改善につながる可能性が高いことから、中長期視点でのんびり保有したい銘柄と考えます。



・アイカ工業(4206):化学 株価3483円(2024年5月9日終値)

メラミン化粧板で国内首位。2024年4月30日に発表した25.3期通期の連結経常利益予想は275億円(前期比5%増)と増益を見込んでいます。中期経営計画では27.3期の経常利益計画を300億円としており、増益基調は継続する見通しです。配当方針について、減配をしない累進配当の継続を基本としている点も評価できます。



・ノーリツ鋼機(7744):精密機器 株価3185円(2024年5月9日終値)

ペン先や金属部材の製造・販売、DJなど音響機器関連の製造・販売などを行っています。24.12期通期の営業利益予想は134億円(前期比7%減)となっています。減益予想ではありますが、想定為替レート(2024年2月13日発表)は1米ドル140.5円、1ユーロ152円。足もとの水準からはかなりの円高方向の想定となっていますので、為替動向次第では、上振れ着地が期待できます。

また、4月30日には子会社であるプリメディカの全株式をメディパルホールディングスに譲渡することを発表。構造改革を進めていることも評価できます。


この3銘柄を100株ずつ購入すると、総額は97万0100円(手数料等は考慮せず)となります。




最後に

今回は、みずほフィナンシャルグループ、アイカ工業、ノーリツ鋼機の3銘柄でポートフォリオを構築してみました。前回と同様に、これらの銘柄以外にも魅力的な銘柄がスクリーニングで抽出されています。上記の3銘柄に投資してみるのもよいですし、ご自身で購入銘柄探しにチャレンジしてみるのもよいと考えます。



日本株情報部長

河賀 宏明

証券会社、事業会社におけるIR担当・経営情報担当、FPや証券アナリスト講師などを経て2016年に入社。 金融全般に精通。証券アナリスト資格保有。 「トレーダーズ・ウェブ」向けなどに、個別株を中心としたニュース配信を担当。 メディア掲載&出演歴 株主手帳、日経CNBC「朝エクスプレス」、日経マネー

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